ジム · 11 MIN READ
HYROXのコーチ資格の取り方(パフォーマンスコーチの取得方法・費用・名乗れる肩書き)
HYROXのコーチ資格の取得方法は、講座だけを受ける、加盟ジムに所属する、個人でPerformance Coach(パフォーマンスコーチ)として加盟する、の3通りです。講座は誰でも買えますが、修了しただけでは肩書きを名乗れません。運営元HYROX365の公式ページをもとに、それぞれの費用、名乗れる肩書き、申し込みの手順と、日本語の講座がないことなど申し込む前に確認したい点を整理しました。

HYROX(ハイロックス)のコーチ資格は、講座を受ければ名乗れる1つの資格ではありません。公式のオンライン講座「HYROX Academy」の修了と、HYROXへの加盟(料金を払って契約を結び、HYROXの名前を使えるようにすること)の2つがそろうと、「HYROX Performance Coach(パフォーマンスコーチ)」などの肩書きを名乗れる仕組みです。個人で名乗るには、パーソナルトレーニングに必要な資格と保険も要ります。
取得方法は、いまの立場によって3通りに分かれます。講座だけを受ける、HYROXに加盟しているジムに所属する、個人でPerformance Coachとして加盟する、の3つです。講座は誰でも買えますが、修了しただけでは肩書きを名乗れません。個人で名乗るための加盟料は年1,150米ドルで、講座に日本語版はありません。
この記事では、運営元HYROX365の公式ページ(Academy、Level 1コース、Level 2コース、Performance Coach、Training Club)の2026年10月4日時点の記載をもとに、3通りそれぞれの費用、名乗れる肩書き、申し込みの手順を整理します。施設の認定の種類は「HYROX認定ジム」とは:施設ライセンスとコーチ資格の違いにまとめているので、ここではコーチ個人の取り方に絞ります。
HYROXのコーチ資格を取る方法は3通り
「ハイロックスコーチの資格」と一口に言っても、公式の肩書きは1つではありません。HYROXとどの形で関わるかによって、名乗れるものが変わります。

- 講座だけ受ける: HYROX Academyの講座を自分で買って修了する方法です。かかるのは講座の料金だけですが、公式は加盟していないコーチの扱いを「No Status」としていて、肩書きは名乗れません
- 加盟ジムに所属する: HYROX Training Clubなどに加盟しているジムのコーチとして、講座を修了する方法です。加盟料はジムが払い、コーチは修了した講座に応じた肩書きを、そのジムに所属している間だけ名乗れます
- 個人で加盟する: 「HYROX Performance Coach」として自分で加盟する方法です。ジムに属さないパーソナルトレーナーが自分の名前で肩書きを名乗るには、この加盟が必要です
費用は、講座だけなら1講座49〜399米ドル(税別)、個人で加盟する場合は年1,150米ドルです。以下、順に見ていきます。
HYROX Academyの3つの講座の内容と費用
HYROX Academyは、HYROX365が運営するオンライン講座です。入門のFoundation Course、コーチ向けのLevel 1 Course、最上位のLevel 2 Courseの3段階があります。
講座 | 料金(税別) | 分量 | 言語 | 主な対象 |
|---|---|---|---|---|
Foundation Course | 49米ドル | 4時間以上の教材と動画10本以上 | 英語・スペイン語・ポルトガル語・中国語 | レーサーとコーチ |
Level 1 Course(Creating Athletes) | 299米ドル | 8モジュール・約60〜75時間 | 英語(販売ページはスペイン語も表記) | これからコーチを目指す人と経験のあるコーチ |
Level 2 Course(Mastering Performance) | 399米ドル | 10モジュール・約40時間 | 英語 | パーソナルトレーナー |
Level 1とLevel 2をまとめて買うバンドルは629米ドル(税別)です。別々に買うと合計698米ドルなので、69米ドル安くなります。
Level 1は、コーチング哲学、機能解剖、有酸素能力、栄養、ランニング技術、レース向けのワークアウト、練習計画と期分け(時期ごとに練習の重点を変える計画の立て方)などを扱います。Level 2はスポーツ医学、バイオメカニクス、期分け、メンタルなどに進む内容で、修了すると「Mastering Performance」の認定を得られます。公式はこの認定を、HYROXの教育で最上位の資格と説明しています。
3つとも受講に前提条件はなく、誰でも申し込めます。HYROX365のPortal(会員サイト)でアカウントを作り、受けたい講座を購入し、届いたメールのログイン情報でAcademyに入る流れです。講座はすべてオンラインで、対面の講座はありません。ウェブブラウザかモバイル端末のアプリで受講します。
言語には注意が要ります。3講座のどれにも日本語版はありません。Level 1は、販売ページが「英語・スペイン語」、AcademyのFAQが「英語」と書いていて、公式の中で表記が食い違っています。
講座を修了しただけではHYROXコーチの肩書きを名乗れない
AcademyのFAQは、講座を修了したあとの扱いを立場ごとに3つに分けています。
- Training Clubのコーチ: 「HYROX Performance Coach at(ジム名)」。ジムがそのコーチをPerformance Coachとして紹介できますが、コーチが自分ひとりの名前で名乗ることはできません
- 加盟したコーチ・パーソナルトレーナー: 「HYROX Performance Coach」。自分の名前で名乗れます
- 加盟していないコーチ: 「No Status」
加盟していないコーチについては、HYROX Performance Coachを名乗ることも、どんな形であれHYROXトレーニングを提供することも認められない、と明記されています。同じ文はLevel 1コースの販売ページにもあります。
講座だけを受ける方法は、HYROXの練習や指導の知識を身につけたい人に向いています。HYROXの名前を掲げて教えたい場合は、加盟ジムに所属するか、個人で加盟するかのどちらかになります。
個人で名乗るにはPerformance Coach(パフォーマンスコーチ)への加盟が必要
HYROX Performance Coachは、コーチやパーソナルトレーナーが個人で加盟する枠です。公式は「Any Coach or Personal Trainer」(どのコーチ・パーソナルトレーナーでも)が加盟できるとしていて、指導する場所も問いません。対面でも、オンラインでも、その両方を組み合わせた形でも指導できます。ジムを拠点にしないパーソナルトレーナーが「HYROX Performance Coach」を名乗るには、加盟が必要です。
加盟するコーチに求められることは、次の3つです。
- 前提: パーソナルトレーニングに必要な資格と保険を持っていること。FAQは「national accreditation」が必要と書いていますが、何を指すかの定義は載っていません
- 加盟後3か月以内: 加盟すると講座を受けられるようになり、Foundation CourseとLevel 1 Courseを修了します
- 修了の手続き: 資格・保険と講座の修了について、修了の手続き(graduation process)の中で証明を求められます
2つの講座の受講料は加盟に含まれます。単体で買えば合わせて348米ドル(税別)の講座です。Foundationを先に修了した人向けのLevel 1の割引はなく、先に買った講座の代金を加盟料から差し引くという案内も、加盟ページには見当たりません。単体で買うかどうかは、個人で加盟するかどうかを決めてから判断できます。
加盟料は通貨ごとに次のとおりです(2026年10月4日時点)。
通貨 | 年払い | 月払い |
|---|---|---|
米ドル | 1,150 | 100 |
ユーロ | 1,150 | 100 |
英ポンド | 1,050 | 90 |
Performance Coachのページに載っているのは年払いの金額だけで、月払いの金額はTraining ClubのページのFAQに並べて書かれています。日本円での価格は示されていません。
契約は12か月単位です。満了の60日前までに解約しなければ、次の12か月へ自動で更新されます。解約の手続きはPortalのアカウントからできます。月払いを選んでも契約期間は12か月なので、米ドルの場合は12か月で1,200米ドルになり、年払いより50米ドル高くなります。

加盟すると、HYROXのブランドを使って自分を売り出せます。HYROX365が毎週示す4種類のワークアウトを顧客の練習プランに使えるほか、ワークアウト集、プログラム作成ツール、販促素材をまとめた「Performance Hub」も利用できます。
Level 2コースが加盟に含まれるかどうかは、加盟ページに書かれていません。
Performance Coachの申し込みの手順
公式ページが案内している手順は次の5つです。
- 手順1 アカウントを作る: HYROX365のPortalで登録し、メールで届く認証コードでアカウントを有効にします
- 手順2 事業を登録する: ログインして「CREATE A NEW BUSINESS」を押し、フォームに入力します
- 手順3 コーチのプロフィールを作る: 登録した事業の下にある「Become a HYROX Performance Coach」から入力し、月払いか年払いを選びます
- 手順4 契約に署名して支払う: 利用規約、プライバシーポリシー、ブランドガイドラインに同意し、オンラインの加盟契約に電子署名して決済します
- 手順5 ウェルカムメールを受け取る: 公式のコーチ名簿(HYROX Coaches Directory)に載るための手順などが案内されます
支払いのあと、3か月以内にFoundation CourseとLevel 1 Courseを修了します。「HYROX Performance Coach」を名乗れるのは、加盟したうえで両方の講座を修了したコーチだけです。
加盟ジムに所属するコーチが名乗れる肩書き
HYROX Training ClubやPerformance Centerとして加盟しているジムで働くコーチは、個人で加盟しなくても、修了した講座に応じた肩書きを名乗れます。ジムの加盟料(Training Clubは月130米ドルまたは年1,500米ドル)はジムが払うものです。Training Clubのコーチは全員、Foundation Courseを無料で受講できます。
- Foundation Courseを修了: 「Official HYROX Group Instructor」を名乗れます(Training ClubページのFAQ)。Foundation Courseの販売ページは、名乗れる人を、加盟ジムで働く「suitably qualified coaches」(適切な資格を持つコーチ)としています
- Level 1 Courseまで修了: 呼び方が公式ページの間で食い違っています。Training ClubページのFAQとAcademyのFAQは「HYROX Performance Coach at(ジム名)」、Performance CoachページのFAQは「HYROX Level 1 Coach」としています
- Level 2 Courseを修了: Performance CoachページのFAQは「HYROX Level 2 Coach」としています
食い違いはありますが、次の2点は明記されています。Training ClubページとPerformance CoachページのFAQは、肩書きはそのジムに所属している間だけ有効としています。AcademyのFAQは、ジム所属のコーチが自分ひとりの名前で「HYROX Performance Coach」を名乗ることを認めていません。ジムを離れて個人で活動するなら、あらためて個人で加盟する必要があります。
HYROXの練習ができる国内の施設は全国でHYROXの練習ができるジムにまとめています。
申し込む前に確認したいこと
- 講座は英語で受ける: 3講座とも日本語版がありません。Level 1は約60〜75時間、Level 2は約40時間の教材なので、英語で学び切れる分量かを先に見ておく必要があります
- 日本のどの資格が条件に当たるかは書かれていない: 加盟の条件は「national accreditation」とパーソナルトレーニングに必要な保険ですが、日本のどの資格・保険が当てはまるかは公式ページに記載がありません。証明を求められるので、手元の資格と保険が条件に当たるかは、加盟の前にHYROX365の問い合わせ窓口(公式サイトの「Contact us」)で確かめておく必要があります
- 契約は自動で更新される: 12か月契約で、満了の60日前までに解約しないと次の12か月に入ります
- 料金は外貨建て: 日本円の価格は示されておらず、講座の料金は税別です
- 加盟できる国の制限は書かれていない: 加盟ページのFAQは、自国にHYROXの大会がなくても加盟できると答えています。日本を対象外とする記載は見当たりませんでした。日本語の加盟ページは確認できていません
コーチを探す人が肩書きから読み取れること
HYROXの指導を受けたい側から見ると、公式の決まりどおりに名乗っているコーチの肩書きは、次のように読めます。
- 個人で「HYROX Performance Coach」と名乗っている: 個人で加盟し、FoundationとLevel 1を修了しています
- 「HYROX Performance Coach at(ジム名)」または「HYROX Level 1 Coach」: 加盟ジムに所属し、Level 1まで修了しています。そのジムに所属している間の肩書きです
- 「HYROX Level 2 Coach」: Performance CoachページのFAQにある呼び方で、加盟ジムに所属し、Level 2 Courseを修了しています
- 「Official HYROX Group Instructor」: 加盟ジムに所属し、入門のFoundation Courseを修了しています
肩書きから分かるのは、修了した講座と加盟の形までです。指導の経験や大会の実績は、別に確かめることになります。コーチに頼むときに何を伝えると練習を組みやすいかは、パーソナルトレーナーにHYROX対策を頼むときに伝えることにまとめています。
KEY TAKEAWAYS
- HYROXのコーチ資格は、公式講座(HYROX Academy)の修了と、HYROXへの加盟の2つがそろって名乗れる仕組みです。個人で名乗るには、パーソナルトレーニングに必要な資格と保険も要ります
- 講座は誰でも買えます(Foundation 49米ドル・Level 1 299米ドル・Level 2 399米ドル、いずれも税別)。ただし加盟していない人は、修了しても肩書きを名乗れず、HYROXトレーニングとして指導することも認められていません
- 個人で名乗るにはPerformance Coach(パフォーマンスコーチ)への加盟が必要です。年1,150米ドル(月払いは100米ドル)の12か月契約で、FoundationとLevel 1の受講料を含み、加盟後3か月以内に両方を修了します
- 加盟ジムのコーチは、所属している間だけ肩書きを名乗れます。Level 1修了後の呼び方は、公式ページの間で食い違っています
- 講座に日本語版はなく、加盟の条件になる資格・保険が日本のどれに当たるかも公式ページには書かれていません(2026年10月4日時点)
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