ALL ARTICLES

ジム · 8 MIN READ

HYROXトレーニングクラブ(認定ジム)とは:施設のライセンスとコーチ資格の違い

「hyrox 認定ジム」の看板は、実は1種類ではありません。施設向けの基本ライセンス(Training Club)、器具まで公式基準で揃う上位カテゴリ(Training Zone・Performance Center)、そしてコーチ個人が取得する認定(Performance Coach)は、それぞれ独立した別枠です。運営元HYROX365の公式ページから、条件・料金・名乗れる肩書きの違いを整理しました。

HYROXトレーニングクラブ(認定ジム)とは:施設のライセンスとコーチ資格の違い

HYROX(ハイロックス)のトレーニングクラブ(Training Club)は、いわゆる「認定ジム」のうち、施設向けの基本のライセンスです。ただ、「認定ジム」という言葉は1つのライセンスを指していません。HYROXの公式トレーニング・教育プログラムを運営するHYROX365(運営元はHYROX World GmbH)の公式ページを確認すると、施設向けのライセンスだけでも2階層あり、さらにコーチ個人向けの認定が別枠で存在します。看板に「HYROX」と書いてあっても、どの認定を受けているかで実態はかなり違います。

この記事では、HYROX365公式サイトの3つのプログラムページ(Training Club・Training Zone・Performance Coach)から、施設単位の認定とコーチ個人の認定がどう分かれているか、それぞれ何が条件で何が得られるかを整理します。コーチとして資格を取りたい人は、取り方の3通り・費用・申し込みの手順をHYROXのコーチ資格の取り方にまとめているので、そちらを先に読んでください。

01

「認定」は少なくとも3つの独立した枠に分かれる

まず全体像です。HYROX365の加盟モデルでは、施設向けの加盟は「Training Club(トレーニングクラブ)」か、審査制で数の限られる「Performance Center」のどちらか一方を選ぶ形になっています。これとは別に、コーチ個人が加盟する「Performance Coach」があります。

HYROXの認定を3つの枠(Training Club・Training Zone/Performance Center・Performance Coach)に分けて、それぞれの条件・料金・契約条件をまとめたカード
出典:HYROX365公式サイト(HYROX World GmbH運営)Training Club・Training Zone・Performance Coach 各ページ。2026年9月26日時点

一番の混同ポイントは、この3つがそれぞれ独立していることです。あるジムがTraining Clubに加盟していても、そこの器具が公式基準を満たしているとは限らず(後述)、そこで教えているコーチがPerformance Coachの認定を持っているとも限りません。

02

施設ライセンス①:HYROX Training Club(誰でもなれる基本ライセンス)

HYROX Training Clubは、あらゆる種類・規模のジムが加盟できる開放型のライセンスです。公式FAQには「個人経営の小規模ジムから大手チェーンまで、どんなジムでも加盟できる」と明記されており、器具や床面積の最低要件もありません。器具またはその代替を用意し、パーソナルトレーニング・オープンジム・グループクラスのいずれかに適したスペースを持つことは推奨されていますが、これは条件ではありません。

料金は、米ドル・ユーロ圏で月130ドル、年払いなら1,500ドル。英ポンド圏は月120ポンド・年1,400ポンドです(2026年9月26日時点。為替により変わるため公式ページで要確認)。契約は12ヶ月単位で自動更新され、解約するには契約終了の60日前までに手続きする必要があります。

加盟すると得られる権利・特典は次のとおりです。

  • HYROXグループクラスを会員に提供できる権利
  • 「TRAINING CLUB」の名称をジム名・広報物に使う権利
  • HYROXブランド・ロゴを印刷物・デジタル広告に使う権利
  • 公式の「Training Club Finder」への掲載
  • HYROXの名前を使ってクラスを運営し、新規客を呼び込むこと
  • 社内競技会・ベンチマークワークアウトの実施(社内イベントは公式HYROXイベントではないと明示すること)

逆に言うと、加盟している時点で保証されているのは「HYROXの名前を使ってよい」ことだけで、8種目の器具が揃っているかどうかは別問題です。複数店舗を持つチェーンの場合も、加盟の効力は店舗ごとに個別です。同じジムブランドが複数拠点を持っていても、拠点それぞれが加盟する必要があります。

03

施設ライセンス②:Training Clubに追加するTraining Zoneと、別枠のPerformance Center

「認定ジム」の中には、Training Clubより条件が厳しい施設カテゴリもふたつあります。ただし性質は異なり、一方はTraining Clubに追加する形、もう一方はTraining Clubとは別に選ぶ形です。

HYROX Training Zoneは単独では導入できず、まずTraining Clubに加盟していることが前提です。そのうえで、公式パートナーであるCentrとConcept2から供給される、レース当日と同じ基準の器具一式を購入・設置します。必要な面積は最低でも約199.5m²(長さ19m×幅10.5m)です。このうち長さ19mは壁掛け式のウォールボールターゲットを収納スペースなしで設置した場合の最小値、幅10.5mはCentrのシステムで4レーン・16人収容を確保するための最小値で、それぞれ根拠が異なります。認定されると「Official HYROX Training Zone」の称号を得られます(公式サイトでは同じ趣旨で「HYROX Training Club X」とも表記されており、そこから来ると見られる略称「HTCx」も使われています)。加盟料自体はTraining Clubのままで変わらず、器具の購入費用が別途かかる形です。コーチの特別な資格取得は必須ではありませんが、1施設につきレベル1認定コーチを最低1名置くことが推奨されています。

HYROX Performance Centerは、Training Clubとは別に選ぶ加盟の種類です。公式FAQは施設向けの加盟を「Training ClubかPerformance Centerのどちらか」と説明しており、Training Clubに加盟した後で移行するものではありません。Performance Centerは限定的で、地域ごとに設置数が絞られ、床面積・設備・デザインの最低要件をビジネスケースレビューという審査の中で個別に確認するとされています。料金は公式ページに公開されていません。

つまり、「器具が公式基準で揃っている」ことを外から確かめたいなら、加盟の種類そのもの(Training Clubのみか、Training Zoneを追加しているか、Performance Centerとして加盟しているか)を確認する必要があります。

04

コーチ個人の認定:HYROX Performance Coach

ここまでは施設側の話でした。もう1つ別枠であるのが、コーチ個人が取得するHYROX Performance Coachです。

Performance Coachの特徴は、特定のジムに所属している必要がないことです。対面・オンライン・ハイブリッドいずれの形式でも指導でき、独立したパーソナルトレーナーとして名乗れます。施設の加盟とは別に、コーチが個人で加盟して取る認定です。

取るための条件・費用・期間は、HYROXのコーチ資格の取り方にまとめています。この記事では、施設の認定とどう違うかに絞って説明します。

05

施設のコーチが名乗れる肩書きとの違い(混同しやすいポイント)

ここが最も紛らわしい部分です。Training ClubやPerformance Centerに所属するコーチにも、修了した講座に応じた肩書きがあります。

施設に所属するコーチの肩書きと、独立したPerformance Coachの違いを並べたカード(施設所属コーチの呼び方は公式ページ間で表記が食い違うことを明記)
出典:HYROX365公式サイト(HYROX World GmbH運営)Training Club・Performance Coach 各ページFAQ。2026年9月26日時点

施設に所属するコーチは、Foundation Courseを修了すると「Official HYROX Group Instructor」を名乗れます。この呼称は、Training ClubページのFAQと、Foundation Courseの販売ページに書かれています。

ここから先は、公式ページ同士で説明が食い違います。Performance CoachページのFAQは、施設に所属するコーチがLevel 1 Courseを修了すると「HYROX Level 1 Coach」、Level 2 Courseを修了すると「HYROX Level 2 Coach」を名乗れるとし、「HYROX Performance Coach」の名称は独立加盟のコーチに限定しています。一方、Training ClubページのFAQは、同じくFoundation・Level1の両コースを修了した施設所属コーチを「official HYROX PERFORMANCE COACH at [加盟施設名]」と呼ぶとしており、両ページの説明は一致していません。どちらの呼称も、その施設に現在も所属している間だけ有効という点は共通しています。

一方、独立したPerformance Coachになるには、施設所属とは関係なく、コーチ個人での加盟が別途必要です。Performance CoachページのFAQは「Foundation・Level1の両コースを修了していても、Performance Coach加盟のもとで活動していなければ、無条件でHYROX Performance Coachを名乗ることはできない」と明記しています。つまり、施設所属コーチの具体的な呼び方は公式ページ間で表記が割れているものの、「独立したPerformance Coach」という名称は、別途の個人加盟をしていなければ名乗れないという点は両ページとも一致しているということです。

06

ジムを選ぶ・コーチを選ぶときに確認したいこと

ここまでの整理を、実際にジムやコーチを探すときの確認事項に落とすと、次の3点になります。

  • 「HYROX認定」だけでは、器具が揃っているとは限らない。基本のTraining Clubに最低要件は無いため、器具の有無は個別に確認するのが確実
  • 「Official HYROX Training Zone」の表示があれば、公式基準の器具一式が入っている可能性が高い(Training Clubへの加盟が前提条件のため)
  • 担当コーチが施設所属の肩書き(Group Instructor等)なのか、独立した「Performance Coach」なのかは別の情報。前者はその施設に所属している間だけの肩書きで、施設の認定と紐づいている(なお施設所属コーチの具体的な呼び方は公式ページ間で表記が一致していない)

「認定ジム」という一言でまとめずに、施設の加盟の種類とコーチの認定を分けて確認すると、実際に何を提供しているジムなのかが見えてきます。具体的な候補を探すなら東京でHYROXの練習ができるジムも参考にしてください。

クラスがある施設はHYROXのクラス・スクール・サークル一覧、地域別の施設は全国のHYROXの練習ができるジムにまとめています。

07

KEY TAKEAWAYS

  • 「HYROX認定」には少なくとも3つの独立した枠がある:施設向けのTraining Club(基本)・Training ZoneまたはPerformance Center(上位)、そしてコーチ個人向けのPerformance Coach
  • Training Clubは誰でも加盟できる開放型ライセンスで、器具の最低要件は無い(月130ドル・年1,500ドル、12ヶ月自動更新・解約60日前)
  • 器具まで公式基準(Centr・Concept2製)で揃っているのはTraining Zone(約199.5m²以上)。Performance Centerは審査制・地域限定の別枠ライセンスで料金は非公開
  • Performance Coachは施設に属さない個人認定(取り方・費用はコーチ資格の記事にまとめている)。施設所属コーチの肩書きとは別物で、独立の「Performance Coach」を名乗るには個人加盟が別途必要(施設所属コーチの具体的な呼称は公式ページ間で表記が一致していない)
HI

NEWSLETTER

練習できるジムを探している方へ

新しく収録したジムや、ジムの記事をメールでお届けします。登録はメールアドレスだけで、いつでも停止できます。

ご登録の前にプライバシーポリシーをご確認ください。

HYBRID INDEX™© 2026 HYBRID INDEX MEDIATRAIN HARD. LIVE WELL. STAY CURIOUS.