入門 · 13 MIN READ
HYROXの歴史:いつ誰が始めた? 2017年の創設から日本開催までの年表
HYROX(ハイロックス)は、2017年にドイツのハンブルクで、クリスチャン・トエツケ氏ら3人が始めたフィットネスレースです。最初の大会の出場者は約650人で、2026年には世界で100を超える大会が開かれています。創設者、最初の大会、世界への広がり、世界選手権の歴代の開催地、2025年8月の横浜での日本初開催から2027年の予定までを、2026年10月6日時点の資料で年表にまとめました。

HYROX(ハイロックス)は、2017年にドイツのハンブルクで始まったフィットネスレースです。始めたのは、市民参加型レースの主催者クリスチャン・トエツケ氏(Christian Toetzke)、ホッケーの五輪金メダリストのモーリッツ・フュルステ氏(Moritz Fürste)、マーケティングの専門家ミヒャエル・トラウトマン氏(Michael Trautmann)の3人です。日本では、2025年8月9日の横浜大会が初めての開催でした。
最初の大会の出場者は約650人でした。2026年には、世界で100を超える大会が35か国以上で開かれています。世界選手権は、専門メディアの一覧では2019年から開かれていて、2027年6月には初めてアジア太平洋の香港で開かれます。日本では横浜のあと大阪と千葉で開かれ、2027年は大阪と名古屋が予定されています。
根拠にしたのは、HYROXの公式サイトとルールブック、PUMAと日本の主催者の発表、通信社の記事です。公式の資料で確かめられなかった内容は、出どころを書いています。2026年10月6日時点の情報です。
HYROXの歴史の年表(2017年〜2027年)
創設から2027年の予定までの主な出来事は次のとおりです。

時期 | 出来事 | 確かめた資料 |
|---|---|---|
2017年 | ドイツのハンブルクで開始。最初の大会の出場者は約650人 | 開始の年と場所はHYROX公式サイト、PUMAの発表、dpa。出場者の数はReuters、dpa |
2017年11月18日 | 最初の大会をハンブルクの展示場で開催(当時の名前はCUROX) | 専門メディアHybrid Fitness Mediaが載せた当時のルールブック |
2019年 | 世界選手権をドイツのオーバーハウゼンで開催(一覧に載っている最初の年) | 専門メディアRox Lyfeの一覧 |
2022年 | 世界選手権をアメリカのラスベガスで開催 | Rox Lyfeの一覧、Morning Chalk Up |
2023年 | PUMAがグローバルパートナーに。18か国で60を超える大会を予定 | PUMAの発表、HYROX Japanのサイト(当時の記述) |
2024年6月 | 世界選手権をフランスのニースで開催 | HYROX公式YouTube |
2025年6月12日〜15日 | 世界選手権をアメリカのシカゴで開催 | Morning Chalk Up、Rox Lyfe、PUMAの発表 |
2025年8月9日 | 横浜で日本初開催(参加者3,800人超) | 主催者のプレスリリース |
2025年10月 | PUMAとの契約を2030年まで延長 | PUMAの発表 |
2025年10月 | World Triathlonの総会が、HYROXの形式を「Fitness Racing」として統合する提案を可決 | スポーツ専門メディアFrancs Jeux |
2026年1月30日〜2月1日 | 大阪で日本2回目の大会(参加者8,087人) | 主催者のプレスリリース |
2026年6月18日〜21日 | 世界選手権をスウェーデンのストックホルムで開催 | Rox Lyfe |
2026年8月6日〜9日 | 千葉で日本3回目の大会(参加者約12,000人) | 主催者のプレスリリース |
2027年1月21日〜25日 | 大阪大会(予定) | HYROX Japanの大会ページ |
2027年4月16日〜18日 | 名古屋大会(予定) | HYROX Japanの大会ページ |
2027年6月10日〜13日 | 世界選手権を香港で開催(予定)。アジア太平洋では初 | HYROX公式の大会ページ |
最初の大会の日付と、2019年から2023年までの世界選手権の開催地は、HYROXの公式サイトでは確かめられなかった内容です。
HYROXは2017年にドイツのハンブルクで3人が始めた

HYROXの公式サイトは、HYROXが2017年にドイツのハンブルクで始まったと説明し、創設者に次の3人を挙げています。
- クリスチャン・トエツケ氏(Christian Toetzke):公式サイトの紹介は「世界で最も経験と実績のある市民参加型レースの主催者の1人」です。ドイツのメディアOMRによると、1990年代に自転車レースの「Cyclassics」を、2002年にハンブルクのトライアスロン大会を立ち上げました。
- モーリッツ・フュルステ氏(Moritz Fürste):ドイツの通信社dpaによると、ホッケーのドイツ代表として2008年の北京五輪と2012年のロンドン五輪で金メダルを取り、2016年のリオデジャネイロ五輪は3位でした。公式サイトは「オリンピックのメダルを3つ持つ世界王者」と紹介しています。
- ミヒャエル・トラウトマン氏(Michael Trautmann):公式サイトの紹介は「マーケティングの専門家」です。
公式ルールブックの第1章は、HYROXを共同創設者のトエツケ氏のアイデアから生まれた競技と説明しています。レースの設計とルールブックの執筆は、ミントラ・ティリー氏(Mintra Tilly)が担当しました。
この競技を作った理由は、フュルステ氏がdpaの取材で話しています。ジムでトレーニングをしている人に、ボディビルのほかにも競技として力を試せる場を作りたかった、という説明です。フュルステ氏は「スポーツの世界で、そこにすき間があるというのが私たちの仮説だった」と述べています。筋力のトレーニングと持久系の運動を1つにまとめた舞台を作ることが狙いでした。
スポーツブランドのPUMAの発表によると、PUMAは2017年のハンブルクの最初の大会からHYROXを支援しています。2023年にグローバルパートナーになり、2025年10月には契約を2030年まで延長すると発表しました。世界選手権の独占タイトルパートナーもPUMAです。シューズとウェアはHYROXとPUMAで紹介しています。
1kmのランと1種目を8回繰り返すレースの形式は、HYROXとは?にまとめています。
最初の大会は2017年11月のハンブルクで当時の名前はCUROXだった
HYROXの公式サイトには、最初の大会の月日や大会名は書かれていません。報道と専門メディアで確かめられたのは、次の3点です。
出場者は約650人でした。 Reutersは最初の大会の出場者を約650人と書き、dpaも2017年のハンブルクでの初回に650人が出場したと書いています。
当時の名前は「CUROX」でした。 ドイツのメディアOMRは2017年11月8日付の記事で、トエツケ氏がトラウトマン氏、フュルステ氏と立ち上げたフィットネス競技の企画を「Curox」という名前で紹介しています。HYROXなどを扱う専門メディアのHybrid Fitness Mediaは、のちにHYROXと呼ばれるようになるブランドの当初のサイトと、2017年のルールブックの英訳を載せていて、そこでも名前はCUROXです。
開催日は2017年11月18日です。 Hybrid Fitness Mediaが載せたルールブックの英訳によると、最初の大会「CUROX HAM 01」は2017年11月18日にハンブルクの展示場で開かれました。8つの種目を行い、どの種目の前にも1kmを走る形式で、ランは合計8kmです。1kmのランと1種目を8回繰り返す今のHYROXと同じ組み立てでした。
名前がいつCUROXからHYROXに変わったのかは、確認できた資料には書かれていません。
英語版のWikipediaには「最初のHYROXのイベントは2018年4月にハンブルクで開かれた」という記述もあります。HYROXの公式サイト、PUMAの発表、dpaはどれも2017年のハンブルクを始まりとしていて、Reutersも2017年に作られたと書いているので、この記事では2017年を始まりの年としています。11月18日という日付は、専門メディアが載せた当時の資料によるもので、HYROXの公式の資料では確かめられていません。
HYROXの大会は2026年までに35か国以上・100都市以上に広がった
世界での広がりを、確かめられた数字で時期の順に並べます。参加者数は、出どころによって数えている期間や数え方が違うので、行どうしを同じ尺度で比べることはできません。
時期 | 開催と参加者の規模 | 数字の出どころ |
|---|---|---|
2017年 | ハンブルクで最初の大会。出場者は約650人 | Reuters、dpa |
時期の記載なし | 11を超える国、30を超える都市で開催 | HYROX公式サイトの沿革のページ |
2022年 | 参加者が前の年の2倍を超えた | HYROX Japanのサイトの沿革のページ |
2022/23シーズン | 参加者は9万人超 | HYROX公式サイトの沿革のページ |
2023年(当時の予定) | 18か国で60を超える大会。参加者は世界で12万人の見込み | HYROX Japanのサイトの沿革のページ |
2024/25シーズン | 参加者は65万人超(別の資料では見込みが55万人) | 65万人超はHYROXの発表を業界メディアのendurance.bizが引用。55万人は専門メディアRox Lyfeが世界選手権の記事に書いた見込み |
2026年 | 35か国以上・100都市以上で開催。大会は世界で100を超える。参加者は100万人超(関係者が話した数字は150万人近く、180万人) | Reuters、dpa |
公式サイトの沿革のページは、数字が更新されていません。HYROX公式サイトのページは2022/23シーズンの9万人超まで、HYROX Japanのサイトのページは2023年の予定までで止まっています。それより新しい数字は、HYROXの発表や関係者の発言を報道が伝えたものです。2026年の「35か国以上・100都市以上」は、HYROXのインド責任者ディーパック・ラジ氏(Deepak Raj)がReutersに話した数字です。「100を超える大会」はHYROXの説明としてdpaが伝え、「100万人超」はReutersが記事の本文に書いています。
2026年の参加者には、ほかの数字もあります。ラジ氏は同じReutersの記事で、今年のどこかの時点で大会に参加する人が150万人近くいると話しました。フュルステ氏はdpaに、2026年の合計を180万人と見込んでいると話しています。どの数字も、数え方は書かれていません。
数字ごとの確かさはHYROXはなぜ人気? 世界の参加者数の伸びを数字の出どころ別に整理で比べています。
HYROX世界選手権の歴代の開催地(2019年〜2027年)
世界選手権は、HYROXがシーズンの頂点に位置づけている大会です。2026/27シーズンの公式の資料では、シーズンは世界選手権で終わります。専門メディアのRox Lyfeが載せている一覧と、公式の資料や報道で確かめられた開催地は次のとおりです。
年 | 開催地 | 日程 | 確かめた資料 |
|---|---|---|---|
2019年 | オーバーハウゼン(ドイツ) | — | Rox Lyfeの一覧 |
2021年 | ライプツィヒ(ドイツ) | — | Rox Lyfeの一覧 |
2022年 | ラスベガス(アメリカ) | — | Rox Lyfeの一覧、Morning Chalk Up |
2023年 | マンチェスター(イギリス) | — | Rox Lyfeの一覧、Morning Chalk Up |
2024年 | ニース(フランス) | 6月(上位15人のレース「Elite 15」の配信は6月7日) | HYROX公式YouTube |
2025年 | シカゴ(アメリカ) | 6月12日〜15日 | Morning Chalk Up、Rox Lyfe、PUMAの発表 |
2026年 | ストックホルム(スウェーデン) | 6月18日〜21日 | Rox Lyfe |
2027年(予定) | 香港 | 6月10日〜13日 | HYROX公式の大会ページ |
日程の「—」は、日程を確かめられる資料が見つからなかったという意味です。
2019年から2023年までの開催地は、HYROXの公式サイトでは確かめられませんでした。Rox Lyfeの一覧に載っている内容です。アメリカのメディアMorning Chalk Upも、アメリカでの開催は2022年のラスベガス以来で、そのあいだの2シーズンはマンチェスターとニースだったと書いています。2020年はRox Lyfeの一覧にありません。英語版のWikipediaは、2020年の大会が新型コロナウイルスの影響で中止になり、2019–20シーズンの世界選手権は出場者を絞ってハンブルクで開かれたと書いていますが、公式の資料や報道では確かめられませんでした。
世界選手権に関わる出来事を、時期の順に並べます。
- 2023年12月:上位15人が競う「Major(メジャー)」がストックホルムで開かれました。 HYROXの公式YouTubeに残っている2023年12月2日の配信は、説明文に「2回目のHYROX MAJOR」と書き、男女の上位15人が世界選手権の出場枠と賞金をかけて競うと案内しています。今の仕組みはElite 15とはにまとめています。
- 2025年5月:2026年と2027年の開催都市が世界から募られました。 アメリカのメディアBarBendによると、担当者はプレスリリースで、開催都市の立候補を募るのは初めてだと述べています。その後、2026年はストックホルム、2027年は香港での開催になりました。
- 2025年6月:シカゴで、Elite 15(エリート15)のダブルスの世界選手権が初めて行われました。
- 2026年6月:ストックホルムで開催されました。 Rox Lyfeによると、HYROXがシーズンの最終戦をスウェーデンで開いたのは初めてです。ラジ氏はReutersに、この大会に101か国の選手が出たと話しています。
- 2027年6月:香港で開催されます。 HYROX公式の大会ページは、アジア太平洋で初めての世界選手権だと書いています。
出場枠の仕組みはHYROXで勝ったらどうなる? 世界選手権への道、2026年の結果は2026年HYROX世界選手権(ストックホルム)の結果、香港の大会は2027年の世界選手権は香港:観に行く・出るためのガイドにまとめています。
日本では2025年8月9日の横浜大会が初開催だった
日本で初めてのHYROXは、2025年8月9日にパシフィコ横浜で開かれた横浜大会です。2017年のハンブルクの最初の大会から約8年後でした。主催者のプレスリリースは「日本初開催」と書いています。
開催済みの大会と、2026年10月6日時点で予定されている大会は次のとおりです。
大会 | 日程 | 会場 | 参加者 |
|---|---|---|---|
横浜(日本初開催) | 2025年8月9日(1日) | パシフィコ横浜 | 3,800人超 |
大阪(2回目) | 2026年1月30日〜2月1日(3日間) | インテックス大阪 | 8,087人 |
千葉(3回目) | 2026年8月6日〜9日(4日間) | 幕張メッセ | 約12,000人 |
大阪(予定) | 2027年1月21日〜25日 | インテックス大阪 | — |
名古屋(予定) | 2027年4月16日〜18日 | ポートメッセなごや | — |
開催済みの3大会は、回を重ねるごとに日数と参加者が増えました。横浜は1日、大阪は3日間、千葉は日本で初めての4日間開催です。参加者は、横浜から千葉までの1年で約3倍になりました。横浜の「3,800人超」をもとにした概数です。
2026年10月6日時点で、HYROX Japanのサイトの大会一覧に載っている日本の大会は、2027年の大阪と名古屋の2つです。横浜と千葉の次回は載っていません。
参加者数と観客数の推移は日本のHYROX大会の規模と参加者数の推移、これからの大会の日程と会場は日本の大会のページ、日本の大会の主催者はHYROXの運営会社はどこ?にまとめています。日本から行きやすい海外の大会はアジアで出られるHYROX大会の比較で比べています。
2027年以降の予定と五輪を目指す動き
これから先で日程が決まっているのは、2027年1月の大阪大会、4月の名古屋大会、6月10日〜13日の香港での世界選手権です。
五輪を目指す動きもあります。トライアスロンの国際競技連盟であるワールドトライアスロン(World Triathlon)は、2025年10月の総会で、HYROXが作った形式を「Fitness Racing」として統合する提案を可決しました。スポーツ専門メディアのFrancs Jeuxが伝えています。Reutersは2026年8月に、World Triathlonがこの形式を「Hyathlon(ハイアスロン)」の名で承認したと書きました。
HYROX側が目標にしているのは2032年の五輪です。フュルステ氏はdpaに、2032年の大会で初めて立候補の手続きに加わることが目標だと話しました。ラジ氏もReutersに、2028年は早すぎるとしたうえで、2032年と2036年の五輪を目標に挙げています。五輪で実施されると決まったという発表は、2026年10月6日時点で確認できていません。
規模の見通しも出ています。フュルステ氏はdpaに、2026年の参加者を合計180万人と見込み、2027年は250万人を計画していると話しました。どちらも見込みと計画の数字で、数え方は書かれていません。
五輪の話でどこまでが決まっていて、どこからが目標なのかは、HYROXはオリンピック種目になる?で整理しています。
KEY TAKEAWAYS
- HYROXは2017年にドイツのハンブルクで始まりました。創設者は、クリスチャン・トエツケ氏、モーリッツ・フュルステ氏、ミヒャエル・トラウトマン氏の3人です
- 最初の大会の出場者は約650人でした。専門メディアが載せた当時の資料では、開催日は2017年11月18日、名前はCUROXです
- 2026年には、35か国以上・100都市以上で、100を超える大会が開かれています。関係者の発言とHYROXの説明を通信社が伝えた数字です
- 世界選手権は、専門メディアの一覧では2019年のオーバーハウゼンから開かれています。2027年6月の香港は、アジア太平洋で初めての開催です
- 日本では2025年8月9日の横浜が初開催で、2026年に大阪と千葉で開かれました。2027年は大阪と名古屋が予定されています
NEWSLETTER
HYROXの情報を続けて知りたい方へ
練習や大会の新しい記事・最新情報をメールでお届けします。登録はメールアドレスだけで、いつでも停止できます。
ご登録の前にプライバシーポリシーをご確認ください。