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フィットネスレースとは? HYROXに似た競技の種類と日本で出られる大会
フィットネスレースは、HYROX(ハイロックス)とDEKAの主催者が自社のレースを呼ぶ言い方で、共通の定義を書いた公式の資料は見つかりませんでした。HYROXは1kmのランと1種目を8回繰り返し、DEKAは10のゾーンをこなします(DEKAは形式によって走る量が違い、ランのない形式もあります)。似た競技のATHXは自社を「fitness competition」と呼び、筋力・持久力・MetCon Xの3つのワークアウトで記録を競います。HYROX・DEKA・ATHX・スパルタンレースの形式を1つの表で比べ、2026年10月21日時点で日本から出られる大会を整理しました。

フィットネスレースは、HYROX(ハイロックス)とDEKA(デカ)の主催者が、自社のレースを呼ぶときに使っている言い方です。HYROXは、1kmのランと、ソリやローイングマシンのようなジムの器具を使う種目を交互に8回ずつ行います。DEKAは10のゾーンをこなすレースで、形式によって走る量が違い、ランのない形式もあります。フィットネスレースの共通の定義を書いた競技団体・主催者・国際連盟の資料は、編集部が確認できた範囲では見つかりませんでした。
HYROXに似た競技には、10のゾーンをこなすDEKAのほかに、ヨーロッパとアメリカで開かれているATHX(ATHX Games)があります。ATHXは自社を「fitness competition」と呼び、筋力・持久力・MetCon Xの3つのワークアウトで記録を競います。スパルタンレースは障害物を越えて走るレースで、系統の違う競技です。2026年10月21日時点で日本から出られるのは、HYROXの大阪(2027年1月21日〜25日)と名古屋(2027年4月16日〜18日)、スパルタンレースの千葉(2026年11月14日)と大分(2026年12月19日)です。DEKAとATHXは、日本での開催が載っていません。
根拠にしたのは、HYROX・DEKA・ATHXの公式サイトの自己紹介と形式のページ、スパルタンレースを日本で主催する株式会社SRJの開催情報、トライアスロンの国際競技連盟であるWorld Triathlon(ワールドトライアスロン)の公式ニュースと、その改称を伝えた報道です。英語のページは編集部が訳しました。
フィットネスレースの共通の定義は見つからず主催者ごとに呼び方が違う
HYROX・DEKA・ATHXの公式サイトが、自社の競技をどう説明しているかを並べると、使っている言葉がそろっていないことが分かります。

HYROXの公式サイトは、HYROXを「a global fitness race for Every Body」(誰もが出られる世界的なフィットネスレース)と説明しています。創設者と大会の成長を紹介する段落では、HYROX自身が「the world's largest mass participation Fitness Race」(世界最大の大衆参加型のフィットネスレース)と書いています。日本の公式サイトのトップには「The World Series of Fitness Racing」という見出しがあります。ただし、同じ日本の公式サイトのページの題は「HYROX: The Fitness Competition for Every Body」です。HYROX自身も、1つのページの中でraceとcompetitionの両方の語を使っています。
DEKAは、日本語版のページのトップの見出しが「The Global Standard Of Fitness Racing」で、DEKAを「ultimate fitness circuit race」(究極のフィットネスのサーキットレース)と説明しています。英語の公式ページには「DEKA is the decathlon of hybrid fitness racing」(DEKAはハイブリッドフィットネスレースの十種競技)という見出しもあります。
ATHXの公式サイトは、自社を「a 2.5-hour continuous fitness competition」(2時間30分続くフィットネスの競技会)と説明しています。編集部が取得したATHXの4つのページ(トップ・How It Works・2026年のワークアウト・大会一覧)には、「racing」の語は出てきませんでした。
「フィットネスレースとは何か」をまとめると、HYROXとDEKAが自社のレースに使う言葉です。ATHXは、似た形の競技を「fitness competition」と呼んでいます。2026年10月21日時点で、競技団体・主催者・国際連盟のどれについても、フィットネスレースの共通の定義を書いた資料は見つかりませんでした。HYROXそのものの仕組みはHYROXとはの記事にまとめています。
HYROX・DEKA・ATHX・スパルタンレースの形式を比較
HYROXと似た形のDEKA・ATHXに、日本で出られるもう1つの競技としてスパルタンレースを加え、各公式サイトの記載で並べると次のとおりです。
比べる点 | HYROX | DEKA | ATHX | スパルタンレース |
|---|---|---|---|---|
主催者の呼び方 | fitness race(フィットネスレース) | Fitness Racing | fitness competition | 障害物レース |
1回のレースの中身 | 1kmのランのあとに1種目を行い、これを8回繰り返す | 10のゾーンをこなす | 筋力・持久力・MetCon Xの3つのワークアウトを1日で行う | 走りながら障害物を越える |
走る量 | 合計8km | FITは5km、MILEは160mを10回、STRONGはランなし | 持久力のワークアウトで、ランとロウを交互に行う | SprintとStadionは5km、Superは10km、Beastは21km |
記録 | 完走タイム | ゾーンごとのタイムと合計タイム | ワークアウトごとに、持ち上げた重さの合計・進んだ距離の合計・完了までの時間 | ELITE(賞金が懸かる)・AGE GROUP(年代別)・OPEN(タイムや順位にこだわらず完走を目指す)に分かれる。越えられない障害物ではバーピージャンプを規定回数こなす |
2人で出る形 | ダブルス(2人で一緒に走り、種目の負担を分け合う) | Teams。2026年の世界選手権には2人チームの部門がある | ペア(男性2人・女性2人・男女のどれでも組める) | OPENは個人・チームで助け合いながら完走を目指す |
日本での開催(2026年10月21日時点) | 大阪・名古屋 | 日本の主催者の開催情報に記載なし | 公式の大会一覧に日本・アジアの開催なし | 千葉・大分 |
HYROXとDEKAは、ジムの器具を使う種目をこなし、合計のタイムを競う点が近い競技です。ATHXは、ワークアウトごとに記録の単位が違い、重さ・距離・時間の3つで測ります。HYROXの走る距離の決まりはランの距離の記事、1人・2人・4人の出方の違いはシングルス・ダブルス・リレーの違いの記事で詳しく説明しています。
DEKAは10ゾーンで走る量の違う形式から選べる
DEKAは、10の機能的なゾーンをこなし、ゾーンごとのタイムと合計タイムを記録して、世界のリーダーボードと比べる競技です。公式ページは、スパルタンレースの公式サイト(spartan.com)の中にあります。走る量は形式で決まり、FITは5km、MILEは10のゾーンそれぞれの前に160mのラン、STRONGはランなしです。ほかに、チームで10ゾーンをこなすTeams、重さを扱う10ゾーンを30分の制限で行うATLAS、50ゾーンと25kmのランのUltraがあります。
DEKAの10ゾーンとHYROXの8種目のどれが同じ種目かは、HYROX・DEKA・スパルタンレースの違いの記事で1つずつ対応させています。
ATHXは2時間30分の中で3つのワークアウトを行う
ATHXは、会場の6つのゾーンを順に回る、2時間30分の競技です。公式サイトのHow It Worksによると、当日は次の順で進みます。
順番 | ゾーン | 時間 |
|---|---|---|
1 | ウォームアップ | 30分 |
2 | Strength(筋力)=1つ目のワークアウト | 20分 |
3 | 補給 | 10分 |
4 | Endurance(持久力)=2つ目のワークアウト | 30分 |
5 | 回復 | 30分 |
6 | MetCon X=3つ目のワークアウト | 30分 |
3つのワークアウトは、それぞれ記録の取り方が違います。2026年のソロの内容は次のとおりです。
ワークアウト | 2026年の内容 | 記録 |
|---|---|---|
Strength | 1RM(1回だけ持ち上げられる最大の重さ)のストリクトプレス、3RMのバックスクワット、5RMのデッドリフト | 持ち上げた重さの合計 |
Endurance | ランとロウ(ローイングマシン)を交互に行い、22分のタイムキャップ(制限時間)。ソロのATHXの部門は750mごとに交代する | 進んだ距離の合計 |
MetCon X | スキーエルゴ→片手のグラウンド・トゥ・オーバーヘッド→サンドバッグキャリー→ボックスジャンプオーバー→ダンベルのウォーキングランジ→バーピーブロードジャンプ→スキーエルゴの順に行い、25分のタイムキャップ | 完了までの時間 |
部門は、LITE(入門)・ATHX(オープン)・PRO(上級)の3つです。どの部門も種目の流れは同じで、重さと動きの基準の厳しさが違います。ソロで出られるのはATHXとPROで、ペアはLITE・ATHX・PROのすべてで出られます。LITEはペアだけの部門です。
MetCon Xの種目は年ごとに変わります。2026年はスキーエルゴやボックスジャンプオーバー、ウォーキングランジなどで、2027年はロウ、ベンチプレス、サンドバッグスクワット、ベンチを越えるバーピーなどに変わると公式サイトが載せています。HYROXは、世界のどこで開いても同じ形式で行うと公式サイトで説明しているので、この点は2つの競技で考え方が違います。
ATHXの公式の大会一覧には、2026年10月21日時点で36件が載っていて、開催国はヨーロッパの13か国とアメリカです。国ごとの件数は、イギリス・ドイツが4件、フランス・イタリア・スペインが3件、オランダ・ポルトガルが2件、アメリカが9件などです。日本とアジアの開催は載っていません。直近の大会は2026年11月のアムステルダムとロサンゼルスで、決勝(ATHX FINALS)は11月27〜29日にリスボンで開かれます。
スパルタンレースは障害物を越えて走るレースで別の系統
スパルタンレースは、日本の主催者が「世界最高峰最大級の障害物レース」と説明するレースです。距離と障害物の数は、Sprintが5km・20、Superが10km・25、Beastが21km・30、Stadionが5km・20です。ジムの器具を使う種目を決まった順にこなすHYROX・DEKA・ATHXとは、競技の形が違います。
スパルタンレースの種類と出方はスパルタンレースとは、日本の大会の日程はスパルタンレースの日程の記事にまとめています。
World Triathlonの「Fitness Racing」は「Hyathlon」に改称されたと報じられている
「Fitness Racing」は、World Triathlonが連盟の種別の名前として使っていたこともあります。World Triathlonは、2025年10月18日にオーストラリアのウーロンゴンで開いた総会で、HYROXが開発した複数競技の形式を「Fitness Racing」という名前で新しい種別に承認しました。
その後、SportsINは2026年2月に、World Triathlonがこの種別の名前を「Hyathlon」に改め、各国の連盟に伝えたと報じています。報道によると、理由は「Fitness Racingという言葉は、競技の特徴と成熟度を表すには広すぎる」という分析で、競技の中身と位置づけは変わりません。World Triathlonの公式ニュースも、HYROXとの合意に続いて、新しい種別「Hyathlon」の承認を確認したと書き、競技規則は近く確定して共有されるとしています。改称の理由は報道で伝えられたもので、連盟が出した改称の発表そのものは、編集部は確認できていません。
この承認は連盟の中の種別の話で、HYROXがオリンピックの種目に決まったわけではありません。2026年10月9日時点の状況はHYROXはオリンピック種目になる?の記事で整理しています。
「ハイブリッドフィットネス」も主催者ごとに使い方が違う
HYROXのような競技は「ハイブリッドフィットネス」とも呼ばれますが、この言葉も主催者ごとに使い方が違います。DEKAは自社を「the decathlon of hybrid fitness racing」(ハイブリッドフィットネスレースの十種競技)と呼び、ATHXは「Real Hybrid Fitness」(本物のハイブリッドフィットネス)という見出しの下で、自社を筋力・持久力・コンディショニングの究極の試験と説明しています。どちらの公式ページにも、「ハイブリッドフィットネスとは何か」を定義した文はありません。
時計のメーカーのCOROSは、時計の「Hybrid Fitness」モードを、ランと機能的なトレーニングの種目を切り替えるワークアウトやレースに向くモードと説明しています。レースでは各種目の前に1kmのランが入り、種目は8つです。これはメーカーが自社の機能の対象を説明した文で、言葉の一般的な定義ではありません。筋力と持久力の両方を鍛える人を指す言葉については、ハイブリッドアスリートとはの記事で扱っています。
日本で出られるのは2026年10月21日時点でHYROXとスパルタンレース
2026年10月21日時点で、日本の主催者の公式ページに載っている大会は次の4つです。

競技 | 大会 | 日程 | 会場 | 2026年10月21日時点の状況 |
|---|---|---|---|---|
スパルタンレース | 千葉(SPRINT・KIDS) | 2026年11月14日 | 稲毛海浜公園 | 主催者の開催情報に掲載 |
スパルタンレース | 大分(STADION・KIDS) | 2026年12月19日 | 大分スポーツ公園 | 主催者の開催情報に掲載 |
HYROX | 大阪 | 2027年1月21日〜25日 | インテックス大阪 | 公式ページにチケット購入の案内(Buy Tickets here)がある |
HYROX | 名古屋 | 2027年4月16日〜18日 | ポートメッセなごや | 公式ページは「Ticket sales start soon!」の表示で、販売開始前 |
DEKAは、スパルタンレースを日本で主催する株式会社SRJの開催情報に記載がありません。日本で開かれないと決まったわけではなく、10月21日時点で載っていないという状態です。DEKAの大会一覧は全件を確認できていませんが、DEKAの公式の大会ページで確かめられた大会に、2026年10月31日〜11月1日のバンコク(サイアム・パラゴン)があります。タイで初めてのDEKA FITで、チケットは2,900バーツからです。ATHXは、公式の大会一覧にヨーロッパとアメリカの大会だけが載っています。
友達やパートナーと2人で日本の大会に出たいなら、HYROXのダブルス(2人で一緒に走り、種目の負担を分け合う)が選べます。スパルタンレースのOPENは、個人でもチームでも出られ、助け合いながら完走を目指すカテゴリーです。HYROXの大会の詳細は大阪と名古屋の大会ページ、開催予定の大会は大会の一覧で確認できます。
KEY TAKEAWAYS
- フィットネスレースは、HYROXとDEKAの主催者が自社のレースを呼ぶ言い方です。共通の定義を書いた公式の資料は、2026年10月21日時点で見つかりませんでした。
- ATHXは似た形の競技を「fitness competition」と呼び、Strength・Endurance・MetCon Xの3つのワークアウトを、持ち上げた重さの合計・進んだ距離の合計・完了までの時間で記録します。MetCon Xの種目は年ごとに変わります。
- HYROXは1kmのランと1種目を8回、DEKAは10のゾーンで走る量を形式から選び、スパルタンレースは5〜21kmのコースで障害物を越える、系統の違うレースです。
- World Triathlonは、HYROXの形式を2025年10月に「Fitness Racing」として承認しました。報道によると、その後この種別の名前は「Hyathlon」に改められ、連盟の公式ニュースも「Hyathlon」の名前で承認を確認しています。オリンピックの種目に決まったわけではありません。
- 2026年10月21日時点で日本から出られるのは、HYROXの大阪(2027年1月21日〜25日)と名古屋(2027年4月16日〜18日)、スパルタンレースの千葉(2026年11月14日)と大分(2026年12月19日)です。DEKAとATHXは日本の開催が載っていません。
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