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HYROXのシューズのおすすめは? 世界選手権のトップ選手が履いた靴から考える
2025年の世界選手権では男女とも上位2人がPUMAのシューズで走り、2026年はナイキ契約の選手が男子で優勝しました。トップ選手が何を履いたかをメーカーの発表と大会の報道で確かめ、各社のHYROX向けシューズが重視している点と、一般の参加者が自分の靴を選ぶときの見方をまとめました。

HYROX(ハイロックス)でどのシューズを履けばいいかの手がかりとして、世界選手権で上位に入ったトップ選手が何を履いていたかを、メーカーの発表と大会の報道で確かめました。
2025年の世界選手権(シカゴ)では、男女とも上位2人が公式パートナーのPUMAのシューズで走りました。2026年(ストックホルム)は、ナイキ契約のディラン・スコットが男子で優勝しています。前年の王者ティム・ヴェニッシュは、その後adidasの新しいレースシューズの開発に加わり、2025年12月の大会ではその試作品を履いて優勝しています。トップ選手の靴は、メーカーとの契約の影響を大きく受けていると考えられます。
この記事では、誰が何を履いていたかを並べたうえで、各社がHYROX向けの靴で何を重視しているかを整理し、一般の参加者が自分の靴を選ぶときの見方につなげます。各モデルの仕様の比較はシューズの選び方にまとめています。
2025年の世界選手権では、男女とも上位2人がPUMAのシューズを履いていた
2025年6月にシカゴで開かれた世界選手権のElite 15(そのシーズンのプロ部門で最も速い15人が走るレース)では、女子はリンダ・マイヤー(ドイツ)が58分55秒で(公式の結果。PUMAの発表は58分59秒としています)、男子はティム・ヴェニッシュ(ドイツ)が53分53秒で優勝しました。
PUMAの発表によると、女子・男子ともElite 15の上位2人が「PUMA Deviate NITRO Elite 3」を履いていました。優勝した2人が履いていたのは、そのHYROX仕様の「PUMA x HYROX edition」です。優勝したマイヤーとヴェニッシュのほか、男子2位のハンター・マッキンタイア(アメリカ)もPUMAの契約選手で、ヴェニッシュとの差は5秒でした。
PUMAは2017年のハンブルクでの初開催からHYROXのパートナーで、2030年まで公式スポーツウェア(シューズを含む)を提供し、世界選手権のタイトルパートナーも務める契約を結んでいます。2025年10月の発表の時点で、HYROXのPUMA契約選手は60人以上いました。トップ選手の多くがPUMAを履いているのは、この契約の規模によるところが大きいといえます。
PUMAはHYROX専用のシューズを出した
2025年12月、PUMAはHYROXのために開発した初の専用シューズ「ディヴィエイト ニトロ エリート HYROX(DEVIATE NITRO ELITE HYROX)」を発表し、日本での一般発売は2026年2月19日と案内されました。希望小売価格は30,800円(税込)と発表されています。
公式の説明では、スレッドプッシュ・ウォールボール・ラン区間のように床の条件が変わる種目に合わせて新しく開発したアウトソール(PUMAGRIP)と、反発性を高めたフォーム(NITROFOAM Elite)を組み合わせています。重さは片足194g(UK8)で、かかとの厚さは40mm、つま先側は32mm、その差(ドロップ)は8mmです。
発表の時点で、PUMAはHYROXメルボルン大会に契約選手のジェイク・ウィリアムソン、ジョアンナ・ヴィエトジック、ハンター・マッキンタイア、リンダ・マイヤー、ジェイク・ディアデンがこの靴で出場すると案内していました。PUMAのHYROX関連の商品はHYROXとPUMAにまとめています。
2026年の世界選手権は、ナイキ契約の選手が男子で優勝した
2026年6月にストックホルムで開かれた世界選手権では、男子はディラン・スコット(アメリカ)が優勝しました。ナイキの公式記事によると、スコットは2025年にナイキと契約した選手で、前年のシカゴでは3位でした。レースで履いたモデルについて、ナイキからの発表は見つかりませんでした。
2025年にPUMAの選手として優勝したヴェニッシュは、その後adidasの「Adizero Dropset Elite」の開発に加わった選手の1人として紹介されており、2025年12月のメルボルン大会では、その試作品を履いてElite 15の男子シングルスで優勝しています。ランニング用のフォーム(Lightstrike Pro)と、トレーニングシューズ「Dropset」の安定性の土台を組み合わせた、ハイブリッドフィットネス向けのレースシューズです。ただし、ヴェニッシュがadidasと契約しているのか、ストックホルムで何を履いたのかは、確かめられる発表が見つかりませんでした。ストックホルムでは、最後のウォールボールでスコットに抜かれ、最後の1回が未完了とされて15秒のペナルティも受けました。男子の2位はルイ・オセラールでした。
女子はアリッサ・マケルヘニー(アメリカ)が56分59秒で優勝し、2位はジョアンナ・ヴィエトジック(57分14秒)、3位はシネード・ベント(57分24秒)でした。マケルヘニーがレースで履いた靴は、メーカーの発表では確かめられませんでした。
PUMAの発表によると、この大会でもPUMAの契約選手は、前の節で紹介した専用シューズ(発表では「Deviate Elite HYROX」)を履いて出場し、そのうちヴィエトジックがElite 15の女子シングルスで2位に入りました。

大会 | 選手 | 結果 | 靴・契約 | 根拠 |
|---|---|---|---|---|
2025年 シカゴ | リンダ・マイヤー | 女子優勝 | PUMA Deviate NITRO Elite 3 PUMA x HYROX edition | PUMAの発表 |
2025年 シカゴ | ティム・ヴェニッシュ | 男子優勝 | PUMA Deviate NITRO Elite 3 PUMA x HYROX edition | PUMAの発表 |
2025年 シカゴ | ハンター・マッキンタイア | 男子2位 | PUMA(男女とも上位2人が同じ靴) | PUMAの発表 |
2026年 ストックホルム | ディラン・スコット | 男子優勝 | ナイキ契約(レースで履いたモデルは未発表) | ナイキの公式記事・大会の報道 |
2026年 ストックホルム | ティム・ヴェニッシュ | — | adidasの新しい靴の開発に参加(2025年12月は試作品で優勝)。ストックホルムの靴は未確認 | 業界紙・大会の報道 |
2026年 ストックホルム | アリッサ・マケルヘニー | 女子優勝 | 確かめられなかった | 大会の報道 |
2026年 ストックホルム | ジョアンナ・ヴィエトジック | 女子2位 | PUMAの専用シューズ | PUMAの発表 |
海外のブログには、選手ごとの靴をもっと細かく挙げているものもありますが、メーカーや選手本人の発信で確かめられなかったものは載せていません。
トップ選手の靴から分かること
1つ目は、各社がHYROX向けの靴に同じことを求めていることです。PUMAの専用シューズはスレッド向けのアウトソールと反発するフォームを、adidasの新しい靴はランニング用のフォームとトレーニングシューズの安定性の土台を組み合わせています。8kmのランで脚を守りながら進むことと、スレッドやランジで踏ん張れることを、1足で両立させようとしているといえます。
2つ目は、トップ選手が何を履くかは、メーカーとの契約の影響が大きいことです。2025年の上位がPUMAにそろったのは、PUMAがHYROXの公式パートナーとして多くの選手と契約していたことと切り離せません。2026年は男子の優勝者がナイキ契約の選手で、PUMAの選手は専用シューズで女子2位に入り、前年の王者もadidasの新しい靴の開発に加わっていました。各社が選手との関係を広げています。トップ選手と同じ靴を選ぶなら、モデル名ではなく、その靴が何を重視しているかを見るほうが、自分に合うかどうかを判断しやすくなります。

自分の靴を選ぶときの見方
HYROXのルールで決まっているのは、レース中はつま先の覆われた靴を履くことだけです(ウォールボールだけは靴を脱いでよい)。そのうえで、選び方は大きく2つに分かれます。
- HYROX向けに作られた靴: ランの反発と、スレッドで滑りにくいアウトソールを両立させる設計です。PUMAの専用シューズは30,800円(税込)です。ナイキも、ランニングとリフティングの両方を行う人向けの「Hybrid ラン」(17,600円・税込)を日本で近日発売としています(HYROX向けとは名乗っていません)
- 重さを扱うトレーニング用の靴: リーボックのナノ X4(通常18,700円・税込)は「リフトアンドラン」を掲げたトレーニングシューズ、ナイキのメトコン 10(ウィメンズ19,030円・税込)はかかとのプレートで重いウェイトを持ち上げるときの安定を高める設計です
価格は2026年10月1日時点のもので、変わることがあります。買う前に各社の公式サイトで確かめてください。
ランが得意でランの時間を縮めたいのか、スレッドやランジで崩れたくないのかで、重視する点は変わります。種目ごとに靴に求められる条件と、各モデルの重さ・ドロップ・価格の比較は、シューズの選び方にまとめています。
KEY TAKEAWAYS
- 2025年の世界選手権(シカゴ)では、男女とも上位2人がPUMAの「Deviate NITRO Elite 3」を履き、優勝した2人はそのHYROX仕様(PUMA x HYROX edition)でした
- PUMAは2025年12月にHYROX専用シューズを発表し、日本での一般発売は2026年2月19日、希望小売価格は30,800円(税込)と案内しました
- 2026年の世界選手権(ストックホルム)は、ナイキ契約のディラン・スコットが男子で優勝しました。PUMAの契約選手は専用シューズで出場し、ヴィエトジックが女子2位に入っています。前年の王者ヴェニッシュはadidasの新しい靴の開発に加わり、2025年12月の大会ではその試作品で優勝していました
- トップ選手の靴はメーカーとの契約の影響が大きいので、真似をするならモデル名より、その靴が何を重視しているかを見るのが判断しやすい方法です
- ルールで決まっているのは、つま先の覆われた靴を履くことだけです(ウォールボールだけ脱げる)
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