スパルタンレース · 12 MIN READ
スパルタンレースのモンキーバー(うんてい)とツイスターのコツ|失敗になる動き・罰・練習方法
スパルタンレース(Spartan Race)のモンキーバーは、うんていを手と腕だけで渡って鐘を鳴らす障害物で、ツイスターは回転する取っ手を伝って渡る障害物です。どちらも挑戦は1回だけで、縦の骨組みをはしごにする、足や脚がバーや取っ手に触れる、鐘を鳴らさない、のどれかで失敗になります。モンキーバーは足が地面に触れて有利になったとき、ツイスターは落ちたときや取っ手が溶接されたパイプを使ったときも失敗です。失敗の条件と罰、公式の解説記事が勧める渡り方、ぶら下がれるかどうかで分けた練習方法を、Spartanの2026年の競技ルールと公式サイトの情報で整理しました(2026年10月27日時点)。

スパルタンレース(Spartan Race)のモンキーバーは、うんていを手と腕だけで端から端まで渡り、最後に鐘を鳴らす障害物です。ツイスターは、回転する棒に付いた取っ手を伝って渡り、同じように鐘を鳴らします。どちらも挑戦できるのは1回だけで、両足がスタートのステップを離れた時点で挑戦したとみなされます。2つに共通する失敗は、縦の骨組み(トラス)をはしごのように使う、足や脚がバーや取っ手に触れる、鐘を鳴らさない、の3つです。ほかに、モンキーバーは足が地面に触れて有利になると失敗、ツイスターは落ちるか、取っ手が溶接されたパイプを使って渡ると失敗です。罰はバーピー30回かペナルティループ(Stadionの大会はバーピー15回)です。
Spartanの公式の解説記事が勧める渡り方は、モンキーバーなら手の泥を落とし、泥の少ない一直線のバーを選んで、迷わず足を振って進むことです。ツイスターなら、先に成功した人のレーンを選び、前向きだけでなく後ろ向きも試します。練習は、鉄棒にぶら下がるデッドハングから始め、片手ずつ持ち替える練習、懸垂などの引く動きへ進めます。
根拠はSpartanの2026年の競技ルール(Rules of Competition)と、世界の公式サイトの障害物ページ、Spartanの公式サイト・公式ブログ・公式ショップのブログの解説記事4本です(2026年10月27日時点)。日本の公式サイトには障害物の説明がまだ無く、日本の大会にモンキーバーとツイスターが置かれるか、日本の大会のバーの寸法は確かめられませんでした。
モンキーバーとツイスターはどんな障害物か
項目 | モンキーバー(Monkey Bars) | ツイスター(Twister) |
|---|---|---|
形 | うんてい。太さ2インチ(約5cm)のパイプのバーが11〜12本並ぶ | 回転する棒に取っ手が並ぶ。隣の取っ手とは約20度ずれている |
大きさ | 地上約8フィート(約2.4m)、全長約24フィート(約7.3m)。バーの高さは上下することがある | 確かめた公式の資料に寸法の記載なし |
握ったときの動き | バーは固定されている | 1つ握るたびに、同じレーンの取っ手がすべて回る |
置かれるレースの種類 | 世界の公式のSprintとStadionの紹介に名前が出る。Super以上は高さと長さが増し、バーの高さが互い違いになる | Super・Beast |
乗り方 | 箱・切り株・干し草の俵などの足場から。女子は赤いステップを使って乗れる | スタートのステップから |
競技ルールの分類 | 1回きりの障害物 | 1回きりの障害物 |
モンキーバーの寸法は、Spartanの公式サイト(日本向けのページ)に載っている英語の記事の数字です。記事に日付は無く、競技ルールには寸法が書かれていないので、大会やレースの種類によって違う可能性があります。世界の公式の障害物ページはツイスターについて、体の向きと動きを制御する必要があるとして「Twister is hard(ツイスターは難しい)」と書いています。
ツイスター、モンキーバー、ツイスターの順に続けて渡る「モンキー・イン・ザ・ミドル(Monkey in the Middle)」という障害物もあります。公式の障害物ページは、ツイスターからモンキーバーへ移るところでリズムが崩れ、別の技術が要ると書いています。競技ルール(§4.2.19)での失敗の条件は、次の節の表にあるモンキーバーとツイスターの条件を合わせたものです。58種類の障害物の全体はスパルタンレースの障害物一覧にまとめています。
モンキーバーとツイスターで失敗になる動きと、使ってよいところ

Spartanの2026年の競技ルールは、世界のすべてのスパルタンの大会に適用されるもので、モンキーバー(§4.2.7)とツイスター(§4.2.15)の渡り方と失敗の条件を次のように決めています。
場面 | モンキーバー | ツイスター |
|---|---|---|
渡り方 | 手と腕だけで端から端まで渡る | 取っ手と、取っ手の組のあいだの骨組みだけを使って端から端まで渡る |
挑戦の始まり | 両足がスタートのステップを離れた時点 | 両足がスタートのステップを離れた時点 |
使ってよいところ | 横に渡した骨組みを、始めるときと渡る途中の乗り移りに使える | 取っ手の組と組のあいだの骨組みを、次の組へ移るときに使える |
失敗(足) | 足が地面に触れて有利になる | 足を地面に付けて有利にしてはいけない |
失敗(縦の骨組み) | はしごのように使って始める・渡る・終える | はしごのように使って始める・渡る・終える |
失敗(足や脚) | 足や脚がバーに触れる(バーの上に乗って渡るのを含む) | 足や脚が取っ手に触れる(取っ手の上に乗って渡るのを含む) |
そのほかの失敗 | 「落ちる」は失敗の条件に書かれていない。ただし、落ちて足が地面に触れて有利になる、鐘を鳴らせない場合は失敗(公式の障害物ページは、手が滑って落ちたらバーピー30回と書く) | 落ちる、取っ手が溶接されているパイプを使って渡る |
ゴール | 鐘を鳴らす(鳴らさないと失敗) | 鐘を鳴らす(鳴らさないと失敗) |
鐘をたたいてよいのは腕・手か胸より上の体の部分だけで、足や膝で鐘を蹴ると失敗になり、やり直しはできません(§3.17.7)。
競技カテゴリー(エリート・エイジグループ)の出場者はこのルールに厳密に従うことが求められ、オープンの出場者もスポーツマンシップと自己責任の精神で守ることが勧められています。カテゴリーの違いはエリート・エイジグループ・オープンの違いで解説しています。
失敗したときの罰はバーピー30回かペナルティループ
競技ルールのペナルティの項(§3.17.3)は、障害物レースで失敗したときの罰を、ペナルティループ(決められた周回を走る罰)かバーピーと決めています。どちらにするかは、運営が大会・コースの設計・カテゴリーや組ごとに決めます。バーピーなら30回で、競技場で行うStadionの大会は、すべての障害物・すべての組で15回です。世界の公式の障害物ページも、モンキーバーで手が滑って落ちたら30回のバーピーと書いています。
米国の公式FAQは、オープンは30回(Stadionの大会は15回)、エリート・エイジグループはペナルティループ(Stadionの大会は15回)と説明しています。日本の大会では、2026年9月の新潟大会のレースガイドが、エリートとエイジグループはペナルティループ(ループが無ければバーピー30回)、オープンはペナルティループとバーピーのどちらかを選べる、と書いていました。11月の千葉と12月の大分の大会での扱いは、日本の公式サイトでは確かめられませんでした。1回の数え方とバーピーの正しい形はスパルタンレースのバーピーのルールで解説しています。
2026年の競技ルールには、2人1組で走るダブルスの決まりもあります。ほとんどの障害物は2人のうち1人が挑んで成功すればよく、失敗したときの罰も挑んだ人だけが行います。2人とも行うのは、Sprint・Super・Beast・Ultraではスピアスローとファイアジャンプ、Stadionではスピアスローと最後の障害物です。日本の公式サイトには、ダブルスの記載が見つかっていません(10月27日の確認)。
モンキーバーを渡るコツ
Spartanの公式サイトの記事(日付なし)と、公式ショップのブログの解説記事(2018年1月)は、渡り方について同じことを勧めています。片方の記事にだけある助言は、どちらの記事かを書き添えました。
- 始める前に手の泥と水を落とす。 公式サイトの記事は、初めて出る人をいちばん戸惑わせるのは泥だと書いています。モンキーバーに着くころには手が泥だらけで、ほかの人が通ったバーも泥だらけです。公式ショップの記事は、服で拭き、服も泥だらけなら草で拭くよう勧めています
- 泥の少ない一直線のバーを選ぶ。(公式サイトの記事)
- 迷わず進む。 早く渡るほど、ぶら下がっている時間は短くなります
- 足を振り子にして大きく振り、反対の手を遠くへ伸ばす。 反動で進めば、腕の力だけで体を前へ運ばずに済みます。公式ショップの記事は、1本飛ばせることもあると書いています
- 高い所が苦手なら、次につかむバーの上の自分の手を見る。 落ちるときに備えて下を見られるようにし、ひどい着地でけがをしないようにします(公式サイトの記事)
- 落ちても罰で済むと思っておく。 失敗を恐れて慌てないためです(公式ショップの記事)。公式ショップの記事は罰をバーピー30回として書いていますが、罰は大会とカテゴリーで変わるので、自分の罰は上の「失敗したときの罰」の節で確かめてください
公式ショップのブログのSGXコーチ(2018年6月)は、背が低くてバーに届きにくい人や上腕の力が足りない人について、体を固く縮めたままモンキーバーを渡らないよう勧めています。体をLの字に保ち続けると前腕が早く疲れ、レースの後半にある握力の障害物で不利になるためです。そのうえで、体幹は締めて肩と握力にかかる体重を減らすよう書いています。
競技ルールの決まりは「手と腕だけで端から端まで渡る」ことで、すべてのバーをつかむようには書かれていません。1本飛ばすことは、ルールの失敗の条件に入っていません。大きく振るときも、足や脚がバーに触れたり、縦の骨組みに足をかけたりすれば失敗です。
手袋を使うかは人によって分かれていて、公式ショップの記事は、使うなら本番の前に練習で使っておくよう勧めています。ルール上の扱いと選び方はスパルタンレースで手袋は使えるかにまとめています。これらはSpartanの社員とコーチの助言で、効果を測った研究ではありません。公式ショップの2本は2018年の記事で、時点が古いことにも注意してください。
ツイスターを渡るコツ
公式ブログのSGXコーチの記事(2018年5月)は、ツイスターの攻略のしかたを次のように書いています。
- 挑む前にルートを下見する。 計画を立てずに挑む人は、まず成功しないと書いています
- 先に成功した人のレーンを選ぶ。 成功したレーンなら、取っ手が次の人にとって正しい位置に残っています。2組目の取っ手で向きがばらばらだと分かっても、そのときには直す力が残っていないためです
- 前の人が渡り終わるまで待ち、後ろの人にも自分が渡り終わるまで始めないよう伝える。 同じ取っ手に2人がつかまらないようにするためです。ツイスターは、1つ握るたびに同じレーンの取っ手がすべて回ります
- 前向き・後ろ向き・横向きを試して、自分に合う向きを探す。 このコーチは後ろ向きのほうが楽で速いと感じるといい、理由に、腕をV字(90度)に保てる、体幹を締めたままにできる、取っ手がいつも正しい位置に来る、の3つを挙げています
- 体幹を締めて、体をただぶら下がる重りにしない。
公式ショップのブログのSGXコーチ(2018年6月)も、後ろ向きは背中と腕の大きな筋肉で引く動きになり、握力を温存できると書いています。ただ、同じコーチは、背が低くて取っ手に届きにくい人や上腕の力が足りない人が、腕を曲げたまま体を固くしていると前腕が早く疲れるとも書き、体を固めずに反動と肩・手首の可動域で動くよう勧めています。
競技ルールは渡る向きを決めていないので、後ろ向きはコーチ2人の意見です。公式ブログのコーチが勧めるとおり、練習で向きをいくつか試して、自分に合うものを選んでください。ルールの面では、取っ手の組と組のあいだの骨組みは次の組へ移るときに使えますが、取っ手が溶接されているパイプを使って渡ると失敗です。
モンキーバーとツイスターの練習方法

Spartanの公式サイトの記事は、体力の面で必要なのは鉄棒にぶら下がれることで、ぶら下がれればモンキーバーの技術の練習を始められる、と書いています。ぶら下がれるかどうかで、始める練習を分けます。
鉄棒にぶら下がるのが難しい人
モンキーバーの記事は、デッドハング(足を地面から離して鉄棒にぶら下がる練習)から始め、時間と回数を増やすよう勧めています。力が足りないうちに足を台に乗せて始め、片足、両足と台から外していく進め方と、体重ごとの目標の時間は、デッドハングについての別の公式記事にあり、スパルタンレースの練習方法に書いています。
鉄棒にぶら下がれる人
片手ずつ離して持ち替える交互のデッドハングを加えます。両手でぶら下がり、片手を離して片手で保ち、離した手でバーをつかみ直して、反対の手でも同じことをします。体重を左右の手に移す動きに慣れるための練習です。そのうえで公園のうんていで、足を振って反動で進む練習をします。公式ショップの記事も、経験に代わるものは無いとして、近くの公園でうんていを渡るよう勧めています。
引く力を足す
ぶら下がるのは引く動きで、走るのは押す動きなので、ランナーの練習では引く動きが後回しになりがちです。公式サイトの記事は、肩甲骨を寄せる動き、懸垂、逆手の懸垂(チンニング)、ラットプルダウンを続けるよう勧め、ぶら下がる物が無ければローイングマシンを使うよう書いています。
握り方と肩・手首の可動域
公式ショップのブログのSGXコーチは、親指を指と同じ側に置く開いた握りだけで鍛えず、親指をバーの反対側に回す閉じた握りでも鍛えるよう勧めています。肩と手首の可動域の練習には、アームバーとハローを挙げています。
ツイスターに備える
ツイスターの器具が無くても、鉄棒で近い動きを練習できます。公式ブログのSGXコーチは、鉄棒の長さの方向を向き(鉄棒の先を見る向き)、手のひらが向かい合うように握って、肘を90度に曲げたまま手を持ち替える練習を勧めています。体幹は締めたままにします。
HYROX(ハイロックス)に向けた握力の練習は、HYROXの握力の鍛え方で6社のトレーニングガイドを比べています。
日本の大会に出る人がモンキーバーとツイスターに備える順番
日本の公式サイトの「障害物の種類」の欄は、説明が準備中(Coming Soon)のままで、日本語の公式の障害物一覧はありません(10月27日の確認)。日本の大会にモンキーバーとツイスターが置かれるかは、公式には発表されていません。
日本の公式サイトの国内開催情報に載っているのは、11月14日の千葉(稲毛海浜公園)のSprintと、12月19日の大分(クラサスドーム大分)のStadionの2つです(2026年10月27日時点)。世界の公式のレース紹介は、SprintとStadionのどちらでも、モンキーバーを障害物の例に挙げています。一方、世界の公式の障害物ページがツイスターを置くと書いているのはSuperとBeastで、日本の2つの大会の種類とは違います。
千葉か大分に出るなら、まずモンキーバー(うんてい)に備え、ツイスターの練習は鉄棒での持ち替えにとどめるのが、公式の資料から考えた優先の順番です。どちらも日本のコースに置かれるとは限らないので、ほかのぶら下がる障害物にも使える握力と引く力の練習を土台にしてください。大会の日程と会場はスパルタンレースの日程にまとめています。
KEY TAKEAWAYS
- スパルタンレースのモンキーバーは、うんていを手と腕だけで渡って鐘を鳴らす障害物です。Spartanの公式サイトの記事では、地上約2.4mに11〜12本のバーが並び、全長は約7.3mです
- ツイスターは、回転する棒に付いた取っ手を伝って渡る障害物で、1つ握ると同じレーンの取っ手がすべて回ります。世界の公式の障害物ページでは、置かれるのはSuperとBeastです
- どちらも挑戦は1回だけで、両足がスタートのステップを離れたら挑戦とみなされます。縦の骨組みをはしごにする、足や脚がバーや取っ手に触れる、鐘を鳴らさない、のどれかで失敗です。ほかに、モンキーバーは足が地面に触れて有利になったとき、ツイスターは落ちたときや取っ手が溶接されたパイプを使ったときも失敗です
- 失敗したときの罰は、運営が決めるペナルティループかバーピー30回で、Stadionの大会は15回です。2026年9月の新潟大会では、オープンはどちらかを選べました
- モンキーバーは、手の泥を落とし、泥の少ない一直線のバーを選んで、迷わず足を振って進むのが公式の解説記事の勧めです。バーを1本飛ばすことは、ルールの失敗の条件に入っていません
- ツイスターは、下見をして先に成功した人のレーンを選び、渡る向きを試します。後ろ向きはコーチ2人の意見で、ルールは向きを決めていません
- 練習は、ぶら下がるのが難しければデッドハングから、ぶら下がれれば交互のデッドハングと公園のうんていから始め、懸垂などの引く動きを続けます。日本で予定されている大会はSprintとStadionで、優先して備えるのはモンキーバーです
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