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ジム · 16 MIN READ

ハイアルチでHYROXの練習はできる? 下北沢店の機材・料金と低酸素トレーニングの研究

ハイアルチ下北沢スタジオは、ハイアルチで唯一、HYROX(ハイロックス)の全8種目を低酸素の部屋で練習できる店だと運営会社は案内しています。ただし2026年10月21日時点で、下北沢の新規体験の募集は一時停止中です。機材とプログラム、体験・パスポートの料金を1回あたりに直した額、低酸素トレーニングについて研究で分かっていること、運営会社の説明との違いをまとめました。

ハイアルチでHYROXの練習はできる? 下北沢店の機材・料金と低酸素トレーニングの研究

ハイアルチでHYROX(ハイロックス)の練習はできます。下北沢スタジオは、HYROXの全8種目を標高2,500m相当の低酸素の部屋で練習できる店です。運営会社は9月のリリースで、全8種目に低酸素で対応できるのは「ハイアルチでは下北沢スタジオのみ」と書き、10月21日時点の特設ページでも、ほかの店は低酸素の部屋でのランニングが中心としています。ただし、編集部が2026年10月21日に公式ページを確かめた時点で、下北沢のHYROX新規体験の募集は一時停止中でした。再開の時期は書かれておらず、案内はHYROX専用のLINE公式アカウントで行うとしています。

低酸素トレーニングがHYROXに効くかは、言い切れません。アスリートを対象にした研究(56件)をまとめた解析(Feng ら、2024年)では、通常の酸素での練習より有酸素能力が上がったのは、5分超の長い高強度インターバルと、5〜10秒の全力走の繰り返しを低酸素で行った場合だけでした。HYROXの選手を対象に低酸素トレーニングを調べた研究は、PubMedでは見つかりませんでした。

この記事では、下北沢スタジオの機材・プログラム・場所、体験とパスポートの料金を1回あたりに直した額、体験の流れと持ち物、研究で分かっていること、運営会社の説明と研究の違い、向いている人と通う前に確かめたいことをまとめます。根拠にしたのは、ハイアルチのHYROX特設ページ(2026年10月21日に取得)、運営会社のプレスリリース、低酸素トレーニングのメタ解析と解説論文、日本スポーツ協会のガイドラインです。東京でほかにHYROXの練習ができる施設は東京でHYROXの練習ができるジムにまとめています。

01

下北沢スタジオの新規体験の募集は一時停止中(2026年10月21日時点)

ハイアルチ下北沢スタジオは、2026年8月にHYROXのフラグシップ店としてリニューアルオープンしました。開業日は、リニューアルオープンを伝えたリリースの題と地域メディアでは8月18日です。8月29日の体験会を告知したリリースは、本文では8月25日、末尾の店舗概要では8月18日と書いていて、1本のリリースの中で食い違っています。同じリリースと地域メディアは「予約は8月25日から」とも書いているので、8月25日は予約の開始日かもしれませんが、公式の説明はありません。

開業から10月21日までの、HYROX体験と販売の流れは次のとおりです。

日付

出来事

出どころ

2026年8月

HYROXのフラグシップ店としてリニューアルオープン(8月18日と8月25日の2通りの記述)

運営会社のリリース・地域メディア

〜2026年8月31日

HYROX体験(通常5,000円・税込)を無料にする開業記念の案内

運営会社のリリース

2026年8月29日

特別体験会(トークと、低酸素での30分のHYROXトレーニング)。無料・各回10名・9:30と11:00の2回

運営会社のリリース

2026年9月17日

大阪大会向けの3ヶ月パスポートを発売(10月31日までの限定)

運営会社のリリース

2026年9月28日

「毎日通える」1ヶ月パスポートの常設発売を発表

運営会社のリリース

2026年10月5日

10月17日の第2弾体験会(定員8名・抽選)の申し込みが定員を超えて締め切られる。同じ日から新規体験の募集を止め、HYROX専用のLINE公式アカウントを開設

運営会社のリリース

2026年10月21日

公式ページの冒頭に、新規体験の募集を一時停止する案内が出たまま

編集部が公式ページを取得して確認

10月21日の公式ページは、冒頭で募集の一時停止を案内する一方、ページの途中のボタンには「HYROX体験受付中」「下北沢でのHYROX体験を予約」の文言が残っています。冒頭の案内は10月5日のリリースと同じ「本日より…開設します」の文面のままで、10月5日から更新されていない可能性もあります。体験の料金(5,000円)もページに残っていますが、冒頭の案内が出ている間は新しく申し込めない可能性が高いので、HYROX専用のLINE公式アカウントで再開を確かめてから予約してください。

募集を止めている間に、すでに会員の人がHYROXのクラスを使えるか、1ヶ月パスポートや3ヶ月パスポートを新しく買えるかは、公式ページからは分かりません。10月17日の第2弾体験会が開かれたかも、確かめられていません。8月29日の体験会には、運営会社が「HYROX日本代表」と紹介する選手がゲストで登壇しました。紹介の表記と公式の発表の違いはHYROXに出た有名人・アンバサダーは誰?で整理しています。

02

下北沢スタジオの機材と3つのプログラム

運営会社は、下北沢スタジオがHYROXの公式機材パートナーであるCENTR製の機材を使い、SkiErg(スキーエルゴ)・スレッド・ウォールボールなど全8種目に対応していると案内しています。HYROXは、1kmのランのあとに1種目を行い、これを8回繰り返す競技です。ランと全種目を低酸素の環境で練習できるのはハイアルチでは下北沢だけで、ほかの店は低酸素でのランニングが中心だと運営会社は書いています。機材の現物は、編集部では確かめていません。

低酸素の部屋は、気圧は平地のまま酸素の濃さだけを下げ、標高2,500m相当(富士山の7合目の酸素の濃さ)にしていると運営会社は説明しています。日本スポーツ協会のガイドラインでは、酸素濃度15.4%を標高2,500m相当としています。セッション中は血中の酸素の割合(SpO2)と心拍を常に測り、違和感があればすぐに部屋を出られるとしています。

プログラム

中身

定員

受けられる店

HYROXトレーニング(ベース練習)

初心者向け。種目の器具の使い方から、軽い実践まで

3〜5名

下北沢だけ

HYROXトレーニング(ALL)

全種目をサークル形式で通して行う

3名

下北沢だけ

アスリートコース(RUN)

高強度インターバルで有酸素能力と回復力を鍛える(オプション)

記載なし

全国のハイアルチ

プログラムごとの料金は、特設ページに書かれていません。運営会社がすすめる通い方は「1回30分・週2回」で、週1回からでもよいとしています。研究で確かめられた回数ではありません。

HYROX公式のジム検索(Gym Finder)で、10月21日に下北沢駅の周り半径2kmを調べると、「ハイアルチ下北沢スタジオ」が出てきます。同じ範囲にはオレンジセオリーフィットネス下北沢も出ます。Gym Finder は、HYROX Japanの公式FAQが「最寄りのHYROXトレーニングクラブ」を探す場所として案内している検索です。2つの施設の登録には、どちらも上位の Training Zone を示す「HTCx Certified」の印が付いていません。「認定ジム」という言葉は指す範囲が1つに決まらないため、この記事では使いません。認定ジムとコーチの資格の違いはHYROXトレーニングクラブ(認定ジム)とはで説明しています。

場所・営業時間・設備

項目

内容

住所

東京都世田谷区代田6-6-1 TOKYU REIT下北沢スクエア1F

最寄り駅

京王井の頭線の下北沢駅 西口から徒歩3分、小田急小田原線の下北沢駅 東口から徒歩5分

営業時間

平日 7:00–13:00・16:00–22:00(最終受付21:00)、土曜 7:00–19:00(最終受付17:50)、日曜・祝日 7:00–17:00(最終受付15:50)

定休日

月曜日(ほかに夏季・年末年始の休業あり)

設備

低酸素ルーム・シャワー・Wi-Fi・契約ロッカー・自動販売機・AED

03

料金:体験5,000円、1ヶ月パスポート38,500円

公式ページと運営会社のリリースで確かめられた料金は次のとおりです。いずれも税込みです。

料金の種類

金額(税込)

中身

時点と出どころ

HYROX体験セッション

5,000円/回

低酸素の部屋で約30分。案内を含めて60分程度。1人1回まで

公式ページ(10月21日)。新規体験の募集は一時停止中

HYROX1ヶ月パスポート

38,500円

購入日から1ヶ月・30回まで。定休日の月曜以外は毎日使える。常設

9月28日のリリース

心拍ベルト

2,200円

1ヶ月パスポートの初回購入時に買う

9月28日のリリース

HYROX Osaka 2027向け3ヶ月パスポート

72,000円(一括)

購入日から3ヶ月・30回。ランと、HYROX全8種目を含む筋力トレーニングのメニューを組み合わせて使う

9月17日のリリース。販売は10月31日まで

ほかのハイアルチの店の会員が下北沢のHYROXクラスを使う

3,000円/回

1回30分

公式ページ(10月21日)

体験のあとも続けて使うには、月会費のプランに入会するか、1ヶ月パスポートを買う形です。月会費のプランの金額は、特設ページには書かれていません。1ヶ月パスポートは、開始時と終了時に最大酸素摂取量(VO2max)を測り、1ヶ月の変化を数字で確かめる設計だと運営会社は説明しています。3ヶ月パスポートは、2027年1月の大阪大会(公式の大会ページでは1月21日〜25日)に向けたプランです。

パスポートの金額を1回あたりに直すと、通う回数で差が大きく出ます。1ヶ月パスポートは、運営会社が「毎日通える」短期集中型と説明する商品で、上限の30回を使い切れば1回あたり約1,300円です。運営会社は通い方の目安を「1回30分・週2回」としていますが、1ヶ月パスポートは毎日通う前提の設計です。仮に週2回、1ヶ月で8回ほどしか使わないと、1回あたり約4,800円、初回の心拍ベルト代を含めると約5,100円になり、体験の5,000円より割高です。1ヶ月パスポートの初月は、心拍ベルトを合わせて40,700円を払います。週2〜3回で計画的に通う商品は3ヶ月パスポートのほうで、30回使うと1回あたり2,400円です。

ハイアルチ下北沢のHYROXの料金を1回あたりに直した横棒グラフ。1回ずつ払う場合は、HYROX体験が5,000円(1人1回まで)、ほかの店の会員が下北沢のクラスを使う場合が3,000円。パスポートを使う場合は、1ヶ月パスポートを週2回(8回)使うと心拍ベルト2,200円込みで約5,100円、ベルトを除くと約4,800円、3ヶ月パスポートを30回で2,400円、1ヶ月パスポートを30回(毎日通う設計)で約1,300円。10月21日時点で新規体験の募集は一時停止中
出典:ハイアルチのHYROX特設ページ・運営会社のリリース(2026年10月21日時点)。パスポートの金額を回数で割り、百円未満を四捨五入しました

入会した人には満足度保証の制度があり、満足できない場合は全額を返金するとしています。対象は入会金・事務手数料・初月と翌月の会費です。適用の条件は「入会時に確認」とされ、公式ページには書かれていません。HYROXの練習ができるほかのジムの月会費とビジター料金は、HYROXの練習ができるジムの料金はいくら?とビジターでHYROXの練習ができるジムで比べています。

体験の流れと持ち物

募集が再開したときのために、公式ページに書かれている体験の流れをまとめます。

  1. 各店舗の「体験予約」から、予約システムに無料で会員登録する(プランの契約ではありません)
  2. 予約システムで、希望のプログラムと日時を選んで予約する
  3. 初回は、体調の確認と低酸素ルームの使い方の案内があるので、予約時間の15分前に行く

持ち物は、内履き(室内用)シューズ・動きやすい服装・タオル・水です。シューズは店頭で簡易のものを借りられます。SpO2の計測機器と心拍計はスタジオが用意しています。契約するときはクレジットカードが要り、スタジオはキャッシュレスです。友達やパートナーと2名以上で体験したい場合は、予約システムではなく電話で問い合わせる形です。

04

低酸素トレーニングについて研究で分かっていること

低酸素トレーニングには、高地や低酸素の部屋で「暮らす」方式と、平地で暮らして「練習だけ」低酸素で行う方式があります。研究では前者を LHTL(living high-training low)、後者を LLTH(living low-training high)と呼んでいます。ハイアルチのように、ふだんは平地で暮らし、1回30分だけ低酸素の部屋に入る使い方は、後者の LLTH にあたります。

LLTH の研究をまとめた解析(Feng ら、2024年、PLOS One)は、アスリートを対象にした56件の研究を集め、練習のやり方ごとに通常の酸素での練習と比べています。有酸素能力の結果は、このうち53件を統合したものです。結果は次のとおりです。

低酸素で行った練習のやり方

有酸素能力の結果(通常の酸素での練習と比べて)

5分超の長い高強度インターバル

上がった(効果の大きさ SMD 0.78)

5〜10秒の全力走の繰り返し(反復スプリント)

上がった(SMD 0.30)

15〜30秒のスプリント・1〜2分の短い高強度インターバル・持続とインターバルの組み合わせ

上がったとは示されなかった

安静時に低酸素にさらす・低強度の運動を続ける

有益な適応を得るのは難しそう、と著者らが述べている

SMDは、通常の酸素での練習と比べた効果の大きさを表す指標で、数字が大きいほど差が大きいことを示します。無酸素の能力(短い時間で出し切る力)は、長い高強度インターバル(SMD 0.97)と反復スプリント(SMD 0.32)で改善しましたが、前者の根拠は1件の研究だけで信頼性が低い、と著者らは注記しています。

LLTH の方法を整理した解説論文(Girard ら、2020年、Frontiers in Sports and Active Living)は、練習だけを低酸素で行う方式で、低酸素にさらす量だけで赤血球の数やヘモグロビンの量が増えるかは疑わしいと述べています。また、低酸素は強すぎると益より害になりうるため、低酸素の強さ・1回の長さ・回数の選び方と、練習の負荷の管理が成果を左右するとしています。

日本スポーツ協会のガイドラインは、健康な男子7名の実験を紹介しています。酸素濃度15.0%の低酸素では、20.9%の通常の空気に比べて、自転車で負荷を少しずつ上げて疲れ果てるまでの時間が18.3分から10.6分に縮み、最大酸素摂取量は3.0から2.6L/分に、12.5%下がりました。低酸素の部屋では、平地と同じ強さでは動けないということです。同じガイドラインの執筆者は、自分たちが行う低酸素トレーニング(低酸素室に滞在し、同じ低酸素を吸いながら運動する)では、今のところSpO2が80%以下にならない程度の負荷にしていると書き、この設定は今後さらに検討が必要だとしています。一般の利用者向けの基準ではありません。また、酸素が薄すぎて平地の練習の強さを大きく下げることになれば、競技力を上げる効果は薄れうると述べています。

同じガイドラインは、中くらいの強さの持続運動で有酸素能力が上がった例も載せています。成人男子18人が、酸素濃度14.5%の低酸素室に毎日2時間入り、最大酸素摂取量の65%の負荷で45分間の自転車運動を9日間続けたところ、最大酸素摂取量と乳酸閾値が有意に上がりました。赤血球などの血液の値は変わりませんでした。比べた相手は、同じ低酸素室に入って運動しなかった人たちで、通常の酸素で同じ運動をした人たちではありません。低酸素で行ったぶん平地の練習より伸びたのかは、この実験からは分かりません。

赤血球を増やす効果については、同じガイドラインが、低酸素の部屋に「住む」場合でも1日12〜15時間程度の滞在が望ましい(日本人の研究では10時間でも可能性がある)とし、ヘモグロビンや赤血球の数の増加が確かめられているのは滞在が20日以上の場合だとしています。1回30分の利用は、この方式とは別物です。

これらの研究の対象は、主に持久系のアスリートです。PubMedで「HYROX」と低酸素・高地の語を組み合わせて検索した結果は、2026年10月21日時点で0件でした。HYROXの選手や、運動を楽しむ一般の人に同じ結果が当てはまるかは、確かめられていません。PubMedに収録されていない雑誌や学会発表は、この検索の範囲に入っていません。

ハイアルチでの低酸素の部屋の使い方ごとに、研究で分かっていることを4枚のカードで並べた図。高強度のインターバルで走る場合は、5分超の長い高強度インターバルで有酸素能力が上がり(SMD 0.78)、5〜10秒の全力走の繰り返しでも上がった(SMD 0.30)が、アスリートコースの1本の長さは公式ページに書かれていない。歩く・軽くジョグする場合は、低強度の運動を続ける方式では有益な適応を得にくそうで、低酸素では同じ強さが出せない(最大酸素摂取量12.5%減の実験)。参考として、65%VO2maxで45分の自転車運動を9日続けた実験では上がったが、比べた相手は運動しない人。HYROXの種目を通しで行う場合は、HYROXの選手を調べた研究はPubMedで0件で、運営会社が挙げる筋力トレーニングの研究は原文を確かめていない。赤血球を増やしたい場合は、通いの方式で赤血球が増えるかは疑わしいと解説論文が述べ、低酸素室に住む方式では1日12〜15時間・20日以上とされる
出典:Feng ら(PLOS One、2024年)、Girard ら(Frontiers in Sports and Active Living、2020年)、日本スポーツ協会のガイドライン、ハイアルチのHYROX特設ページ(2026年10月21日時点)
05

運営会社の説明と研究を並べて読む

公式ページとリリースには、効果についての説明がいくつも出てきます。研究やガイドラインで分かっていることと並べると、次のようになります。

運営会社の説明

中身

研究・ガイドラインで分かっていること

「30分で2時間分の実感」

会員へのアンケート(2025年12月・回答104名)で、70.2%が「実感がある」と答えた

体感を聞いた結果で、体力の変化を測ったものではない。運営会社も「体感には個人差があります」と注記している

「90%が持久力の向上を実感」

アスリートコースを2か月(平均7.6回)行った利用者の90%が持久力の向上を実感し、年代を問わずLT値(乳酸閾値)の向上がみられた

対象の人数と測り方は公式ページに書かれていない

低酸素で造血因子が作られ、赤血球が増えてVO2maxが上がる

公式ページの「効果」の説明

練習だけを低酸素で行う方式で赤血球が増えるかは疑わしい(Girard 2020)。住む方式でも1日12〜15時間・20日以上(日本スポーツ協会)

ウォーキング〜軽いジョグで約30分でも心拍が上がり、VO2maxの向上が期待できる

1ヶ月パスポートのリリースのスタジオの説明

低強度の運動を続ける方式では有益な適応を得るのは難しそう(Feng 2024)。低酸素では同じ強さが出せない(日本スポーツ協会)

研究の数字(SMD 1.04 など)

公式ページが挙げるアンブレラレビュー(Sports Medicine – Open、2025年)の値。公式は「LHTL+低地トレーニングでSMD=1.04」と書いている

SMD 1.04 は LHTL(高地で暮らす方式)の値で、通いで30分だけ入る使い方(LLTH)とは別の方式。同じ箇所の「シミュレーテッド高地 SMD=0.91」と改善率4.4〜13.6%がどの使い方の値かは、編集部ではレビューの原文を確かめていない

競技時間の約60%が有酸素系

ラン8kmで約48%、エルゴ2種で約12%。主要レースの平均タイムに基づく概算で、部門や個人で変わると運営会社が注記

引用元の論文の原文は、編集部では確かめていない

公式ページは、挙げている研究がハイアルチのプログラムを使った試験ではないこと、効果を保証するものではなく現れ方に個人差があることを、自ら注記しています。運営会社は低酸素での筋力トレーニングの研究も挙げていますが(Eur J Appl Physiol、2025年のメタ解析など)、編集部では原文を確かめていません。

Feng らの解析で、通常の酸素での練習より有酸素能力が上がったのは、低酸素の部屋を高い強度のインターバルで使う場合だけでした。日本スポーツ協会のガイドラインには中くらいの強さの持続運動で上がった例もありますが、比べた相手は運動しない人たちです。軽く体を動かすだけの使い方や、赤血球を増やす目的で30分通う使い方は、研究の裏付けが弱い使い方です。HYROXで走力がどのくらい要るかはHYROXに必要な走力はどれくらい?に、平地でできるインターバル走の組み方はHYROXのランニング練習メニューにまとめています。

06

向いている人・向いていない人と、通う前に確かめたいこと

下北沢スタジオが向いているのは、下北沢に週1〜2回以上通えて、次のどちらかに当てはまる人です。

  • 走力(有酸素能力)を伸ばしたい人。運営会社は1ヶ月パスポートを、「種目練習は足りているのに、タイムが頭打ち」という人に向けて、VO2maxの向上を目的に設計したと説明しています。ただし、Feng らの解析で有酸素能力が上がったのは高強度のインターバルを低酸素で行った場合です。体験やカウンセリングのときにインターバルの1本の長さと強さを聞けば、研究の条件と比べられます
  • 初めてHYROXに出る人で、種目の器具の使い方から教わりたい人。ベース練習は定員3〜5名の少人数で、全8種目の器具を低酸素の環境で使えます

種目の練習が主な目的で、低酸素にこだわらない人は、器具のそろった普通のジムでも足ります。下北沢の近くでは、同じジム検索にオレンジセオリーフィットネス下北沢も出てきます。ほかの施設は東京でHYROXの練習ができるジムで探せます。2027年1月の大阪大会に向けて3ヶ月パスポートを考えている人は、販売が10月31日までなので、今買えるかを早めに確かめてください。

通う前に確かめたいことは次のとおりです。

  • 新規体験の募集がいつ再開するか(HYROX専用のLINE公式アカウントで案内するとしています)
  • 1ヶ月パスポート・3ヶ月パスポートを今買えるか、月会費のプランはいくらか
  • アスリートコース・HYROXのクラス・1ヶ月パスポートで行うインターバルの1本の長さと強さ(運営会社は1ヶ月パスポートの中身を「低酸素高強度インターバル」と説明する一方、1回30分のラン&ウォークで、ウォーキング〜軽いジョグ程度でも心拍が上がるとも書いています)
  • 満足度保証(全額返金)の適用の条件
  • 持病がある人や通院中の人は、事前に医師に相談したうえで、体験のときにスタッフへ伝える(運営会社の案内)
  • 友達やパートナーと一緒に行くなら、2人で同じ枠に入れるか(ALLは定員3名、ベース練習は3〜5名。2名以上の体験は電話で問い合わせ)
07

KEY TAKEAWAYS

  • ハイアルチ下北沢スタジオは、ハイアルチで唯一、HYROXの全8種目を標高2,500m相当の低酸素の部屋で練習できる店だと運営会社は案内しています(9月のリリースと10月21日時点の特設ページ)。ほかの店は低酸素の部屋でのランニングが中心です
  • 2026年10月21日時点で、下北沢のHYROX新規体験の募集は一時停止中です。10月5日に止まり、再開の時期は書かれていません。冒頭の案内は10月5日の文面のままで、ページ内のボタンには「HYROX体験受付中」の文言が残っています
  • 料金は体験5,000円(1人1回まで)、1ヶ月パスポート38,500円(30回まで・初回に心拍ベルト2,200円)、3ヶ月パスポート72,000円(10月31日まで)です(いずれも税込)。1ヶ月パスポートは毎日通う設計で、週2回しか使わないと1回あたり約4,800円、心拍ベルト代を含めると約5,100円で体験より割高です
  • 56件の研究をまとめた解析(Feng ら 2024)で、通常の酸素での練習より有酸素能力が上がったのは、5分超の長い高強度インターバルと、5〜10秒の全力走の繰り返しを低酸素で行った場合でした。軽い運動を続ける使い方や、30分の通いで赤血球を増やす使い方は、研究の裏付けが弱い使い方です
  • 「30分で2時間分の実感」は会員アンケートの体感で、効果を測ったものではありません。HYROXの選手を対象に低酸素トレーニングを調べた研究は、PubMedでは見つかりませんでした
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