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ルール · 9 MIN READ

HYROXのランの距離は? 合計8km・1区間の周回・部門ごとの違い・屋内で時計が距離を出す仕組み

HYROX(ハイロックス)のランは合計8,000mで、約1,000mずつ8区間に分かれます。シングルス・ダブルス・リレーのどの部門でも同じ距離です。会場の作りによって1区間が複数の周回に分かれる仕組み、アダプティブとYoungstars(8〜15歳)の距離、屋内でGPSを使わないときに時計が距離を出す仕組みと精度を上げる方法を、公式ルールブックとGarmin・Appleの公式の説明で整理しました。

HYROXのランの距離は? 合計8km・1区間の周回・部門ごとの違い・屋内で時計が距離を出す仕組み

HYROX(ハイロックス)のランの距離は合計8km(8,000m)です。約1,000mの区間が8つあり、1区間を走るたびに1つの種目を行います。種目の回数や重さは部門によって違いますが、ランの距離はシングルス・ダブルス・リレーのどの部門でも同じです。ダブルスは2人が8kmを一緒に走り、リレーは4人がランを1人2本ずつ分けて走ります。

1区間は、ちょうど1,000mの1周とは限りません。会場の作りによって1区間が複数の周回に分かれ、区間の最初か最後の周だけ長さが違うことがあります。1,000mからのずれはその区間の周回の中で調整され、ランの合計は8,000mになるように作られています。1周が何mかは会場ごとに違い、ルールブックにも千葉大会のイベントガイドにも数字はありません。

屋内でGPSを使わない設定で測ると、時計は内蔵の加速度計の推定で距離を出すため、実際の距離と差が出ることがあります。GarminもAppleも、GPSを使って屋外で歩くか走っておくと、GPSが使えないときの距離の精度が上がると案内しています。

この記事は、HYROX公式ルールブック(シングルス・ダブルス・リレー・アダプティブ、2026/27シーズン)、Youngstarsのルールブック(2025/26シーズン)、千葉2026のイベントガイド、GarminとAppleの公式マニュアル・サポートページ(2026年10月12日時点)をもとにしています。

01

ランは合計8kmで、シングルス・ダブルス・リレーで同じ

HYROXは、1kmのランのあとに1種目を行い、これを8回繰り返すレースです。ルールブックは、ランとして指定された区間を合計8,000m、約1,000mずつの8区間と定めています。

種目の回数や重量は部門ごとに違っても、ランの距離はシングルス・ダブルス・リレーの各部門で共通です。各種目の前に必ず1kmを走り、合計で8kmになります。オープンとプロ、男子・女子・ミックスのどれを選んでも、走る距離は変わりません。アダプティブとYoungstarsは別の決まりです(次の節の表)。

ランのレーンの決まりは、1kmあたり4分かそれより速いペースで走る人が内側のファストレーンを使い、それ以外の人は外側のランニングレーンを走ることです。HYROXのクルーがファストレーンを誘導しているときは、全員がその指示に従います。8kmをどのくらいのペースで走れればよいかはHYROXに必要な走力の記事にまとめています。

02

部門ごとのランの距離

1人で出るか、友達やパートナーと出るかで、1人が走る距離は変わります。アダプティブとYoungstars(8〜15歳のキッズ部門)は、それぞれ別のルールブックで距離が決められています。

部門

ランの距離

1人が走る距離と決まり

シングルス(オープン・プロ)

合計8km(約1,000m×8区間)

1人で8区間すべてを走る

ダブルス(男子・女子・ミックス)

合計8km(約1,000m×8区間)

2人で各区間を必ず一緒に走るので、2人とも8km。1人が先に行くと1分のペナルティ

リレー(4人)

合計8km(約1,000m×8区間)

1人がランを2本と種目を2つ担当するので、1人約2km。どのランを誰が走るかはチームで決める

アダプティブ(下肢・上肢・視覚障がい・ろう・難聴・座位の各クラス)

通常距離(約1,000m×8区間・合計8,000m)

座位のクラスは車いすで進む(プッシング)

アダプティブ(神経系 軽度・神経系 中等度)

ランが「2周」

1周の長さはルールブックに書かれていない

アダプティブ(低身長・神経系 重度)

ランが「1周」

1周の長さはルールブックに書かれていない

Youngstars 8〜9歳・10〜11歳(2025/26シーズンのルールブック)

1周200〜275mの周回を、最初・種目4と5の間・種目7と8の間に1周ずつ

最初と最後の周の長さは大会ごとに変わりうる

Youngstars 12〜13歳(同)

最初に2周、最後(種目7と8の間)に2周

同上

Youngstars 14〜15歳(同)

種目の間に1周ずつ

同上

アダプティブに出られるのは競技当日に16歳以上の人で、1kmのラン(車いすではプッシング)と種目を1セットにして8回繰り返す形はほかの部門と同じです。ランが「1周」「2周」のクラスについて、ルールブックの注記は、会場の1周が1kmの場合、HYROXは短い距離で対応するよう最大限努めるものの、会場の制約で常に対応できるとは限らない、としています。クラスの分け方はアダプティブ部門の記事、Youngstarsの年齢区分と種目はYoungstarsの記事にまとめています。

03

1区間(約1km)は会場によって複数の周回に分かれる

ルールブックは、会場のレイアウトの都合で、1つのラン区間が複数の周に分かれることがあると書いています。区間の最初の周か最後の周の長さが違うこともあり、1周あたりの1,000mからのずれは、その区間の周回の中で調整されます。ランの合計を8,000mにそろえるための決まりです。

1区間を何周に分けるかは会場ごとに決まります。ルールブックの反則の一覧は、周回が足りないときの加算を、1区間が4周・3周・2周・1周の設定に分けて定めています。周の多い設定ほど1周は短くなり、1周足りないときの加算は小さくなります。

HYROXのラン1区間(約1,000m)を何周に分けるかの設定を4通り並べた図。1周の設定は1周でも欠けると失格、2周の設定は1周足りないごとに7分、3周の設定は5分、4周の設定は3分が加算される。帯は周の数を表したもので、1周の長さの比率ではない
出典:HYROX公式ルールブック(シングルス・ダブルス・リレー、2026/27シーズン)。1周の長さは会場ごとに決まり、ルールブックには書かれていません

1周の設定の会場で周回を欠くと、失格(DQ)と定められています。反則ごとの扱いはHYROXの反則一覧にまとめています。

千葉2026(2026年8月)のイベントガイドは、ランの進み方を周の数ではなく、アーチを見た回数で案内していました。シングルス・ダブルスは、ラン1〜7はINアーチを3回目に見たところでROXZONEへ入り、ラン8はWall Ballアーチを3回目に見たところでウォールボールのステーションへ向かう、という案内です。リレーはラン1が3回目、ラン2〜7が2回目のINアーチ、ラン8が2回目のWall Ballアーチでした。1周の長さは書かれていません。

イベントガイドは、周回が足りない・多すぎるといったペナルティを避けるために、1kmのランの進み方を説明動画(シングルス/ダブルス用とリレー用の2本)で前もって見ておくよう求めていました。会場の中の配置はHYROXのコースの配置で説明しています。

周回を正しく数えるのは選手自身の責任です(シングルス・リレーのルールブック)。会場の周回表示の画面は公式の記録ではなく、数え間違えて余分に走っても時間は調整されません。数え間違えたときの扱いは初めてのHYROXでよくある失敗にまとめています。

04

コースの距離にはROXZONEと種目の区間も含まれる

ルールブック(シングルス)は、どのHYROXのコースも同じ距離で設計され、その距離はランコース、ROXZONE(ランと種目の間を移動するエリア)、ワークアウトステーションの区間を合わせたものだと書いています。このうち、ランとして指定されているのが合計8,000mです。ROXZONEの中を移動する距離は、ルールブックに数字で書かれていません。

8種目のうち5つは、決められた距離を進む種目です。シングルスのルールブックでは、スレッドプッシュ50m、スレッドプル50m、バーピーブロードジャンプ80m、ファーマーズキャリー200m、サンドバッグランジ100mで、合わせて480mになります。スキーエルゴとローイングの1,000mは、マシンで漕ぐ距離です。各種目の距離と重さは種目のページにまとめています。

ルールブックが書いているのはコースの設計上の距離です。レースを時計で記録したときに、ROXZONEや種目の区間の移動が距離にどう数えられるかは、この記事で確かめたGarminとAppleの公式ページには書かれていません。

05

屋内でGPSを使わないときに時計が距離を出す仕組み

Garmin(Forerunner 265・245)のマニュアルによると、屋内アクティビティではGPSがオフになり、ランやウォークの速度と距離は時計に内蔵された加速度計で計算されます。加速度計は自分で校正する仕組みで、GPSを使った屋外のランかウォークを何回か行うと、速度と距離の精度が上がります。トレッドミルの手すりをつかんで走ると精度は下がります。

Appleは、Apple Watchを屋外で調整しておくと、時計が普段の運動のレベルと歩幅を覚え、GPSが制限されていたり使えなかったりする状況での測定精度も上がると案内しています。屋外で歩いたり走ったりするたびに、時計は速度ごとの歩幅を覚え、加速度センサーの調整を続けます。

ずれ幅については、GarminとAppleの公式ページに、HYROXの会場で時計の距離がどれだけずれるかを示した数字はありません。時計の距離は加速度計による推定で、誤差が出うるものとして扱います。

GPSを使わないときの時計の距離について4枚のカードで示した図。Garminの屋内アクティビティはGPSを使わず加速度計で距離を計算する。Apple Watchは屋外で約20分歩くか走ると加速度センサーが調整される。HYROXのコースはラン・ROXZONE・種目の区間でできていて(距離で進む5種目はシングルスで合計480m)、時計での数え方は公式ページに書かれていない。ずれ幅の数字はGarminとAppleの公式ページに無い
出典:HYROX公式ルールブック シングルス(2026/27シーズン)、Garmin Forerunner 265/245 操作マニュアル、Appleサポート(2026年10月12日時点)

Apple Watchでどのワークアウトの種類を選ぶかはApple WatchでHYROXを計測する設定、Garminでランと種目を分けて記録する設定はGarminでHYROXを計測する設定で説明しています。

06

時計の距離のずれを小さくする方法

GarminとAppleが公式に案内している方法は次のとおりです。

時計

事前にやること

屋内で測るとき

Garmin(Forerunner 265・245のマニュアル)

GPSを使った屋外のランかウォークを何回か行う(加速度計の自己校正で精度が上がる)

GPSを使わない屋内アクティビティを選ぶ。トレッドミルでは手すりをつかまない。Forerunner 245の日本語マニュアルは、より正確に測るなら別売のフットポッドを使うよう案内している

Apple Watch

iPhoneで「位置情報サービス」と、「システムサービス」の「モーションの調整と距離」をオンにする。GPSの受信がよく見通しのよい、平坦で開けた屋外で「屋外ウォーキング」か「屋外ランニング」を約20分行う(数回に分けて合計20分でもよい)。速度を変えて運動する人は、速度ごとに20分ずつ重ねる

調整の案内には、屋内向けの追加の手順は書かれていない

Garminには、トレッドミルで2.4km(1.5mi)以上走ったところで止め、トレッドミルが示している距離を時計に入れて校正する機能もあります(Forerunner 265の日本語マニュアル)。これはトレッドミルでの距離を合わせる手順で、HYROXの会場の距離を校正する方法ではありません。

レース中は、時計の距離ではなく周回の数で区間を数えます。シングルスとリレーのルールブックは周回を数える責任を選手に置いていて、千葉2026のイベントガイドも、何回目のアーチでROXZONEに入るかで案内していました。時計に要る機能はHYROXで使う時計の選び方にまとめています。

07

KEY TAKEAWAYS

  • HYROXのランは合計8,000mで、約1,000mずつ8区間に分かれます。シングルス・ダブルス・リレーのどの部門でも同じ距離です
  • ダブルスは2人で各区間を一緒に走るので2人とも8km、リレーは1人がランを2本担当するので1人約2kmです
  • アダプティブは通常距離・「2周」・「1周」の3通り、Youngstarsは1周200〜275mの周回を年齢区分ごとの回数で走ります
  • 1区間は会場によって複数の周回に分かれ、最初か最後の周の長さが変わることがあります。1周が何mかはルールブックにもイベントガイドにも書かれていません
  • 周回が足りないときの加算は、4周の設定で1周3分、3周で5分、2周で7分です。1周の設定では失格(DQ)と定められています
  • 屋内でGPSを使わない設定で測ると、時計は加速度計の推定で距離を出すため、実際の距離と差が出ることがあります。HYROXの会場でのずれ幅を示した公式の数字はありません
  • 精度を上げるには、Garminは屋外でGPSを使ったランを何回か行い(Forerunner 245の日本語マニュアルはフットポッドも案内)、Apple Watchは屋外で約20分の調整をします。レース中の区間は時計の距離ではなく周回の数で数えます
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