トレーニング · 8 MIN READ
HYROX当日のウォームアップ|ウォームアップエリアに入れる時間とスタートまでの順番
HYROX(ハイロックス)当日のウォームアップは、ウォームアップエリアに入れる時刻(千葉大会ではスタートの1時間前から)と、スタートラインへの集合(10分前まで)の間に行います。順番は「体を温める→動的ストレッチ→種目の動き」で、集合の直前に終えるよう逆算します。公式ルールブック、千葉大会のイベントガイド、日本スポーツ振興センターのコラムと、HYROXのトレーニングガイドのうち2件以上が一致した点から整理しました。

HYROX(ハイロックス)当日のウォームアップは、ウォームアップエリアに入れる時刻から、スタートラインに集合する時刻までの間に行います。直近の日本の大会である千葉大会(2026年8月)のイベントガイドでは、ウォームアップエリアに入れるのはスタート時刻の1時間前から、スタートラインへの集合は10分前までで、使える時間は長くても50分でした。順番は、ランなどで体を温める → 動きながらのストレッチ → 最初の種目の動きを軽く確かめる、で、スタートラインへ向かう直前に終わるよう逆算します。
この記事の芯は、ウォームアップの中身を「会場で使える時間」と「ルール」に当てはめることです。出走前はランコースやRoxzoneに入れないため、走る準備はウォームアップエリアの中で済ませます。ウォームアップエリアは出場者専用で、応援に来た友達は入れません。ダブルスは2人で1つのスタート時刻、リレーの2人目以降は自分の番があとから来るので、合わせ方が変わります。
根拠は、公式ルールブック(2026/27シーズン)、千葉大会のイベントガイド、HYROXの公式サイトの原文です。ウォームアップのやり方は、独立行政法人日本スポーツ振興センター(JSC)のコラムと、HYROXのトレーニングガイドのうち2件以上で一致した点だけを使っています。2026年10月2日時点の情報です。
ウォームアップに使える時間はスタートの1時間前から10分前まで

千葉大会のイベントガイドは、スタート時刻の2時間前までに来場するよう案内していました。そのうえで、手荷物を預けられるのはスタート予定時刻の1時間前から、ウォームアップエリアに入れるのもスタート時刻の1時間前からです。スタートラインには、スタート予定時刻の10分前までに行きます。公式ルールブックも、出走時刻の10分前までにスタートトンネルへ集合し、係員から出走についての説明を受けると定めています。
つまり、ウォームアップエリアを使えるのは長くても50分で、この中で荷物を預け、体を温め、集合場所へ移動します。2時間前に着いた場合、最初の1時間は受付や着替え、先に走る友達の応援などに充てることになります。HYROXの公式サイトも、スタートの数時間前に会場入りして友人やチームメイトを応援し、ウォームアップを済ませてからスタートゾーンへ向かう流れを想定しています。
スタート時刻は動かせません。千葉大会では、チケットの個人情報登録(パーソナライズ)が済んでいる人に、遅くともレースの3日前までにスタート時刻が知らされました。ルールブックでは、主催者の事前の承認なく指定と異なるスタート時刻で出走すると失格になります。ウォームアップが長引いて自分のウェーブに遅れないよう、終える時刻を先に決めておきます。
ここでの時刻は千葉大会のガイドのものです。次の大会に出るときは、その大会のイベントガイドで同じ項目を確かめてください。
ウォームアップエリアは出場者専用で、出走前はコースに入れない
ルールブックには、レースに関係する器具を置いたウォームアップエリアが用意され、出場者だけが使えると書かれています。応援に来た友達やパートナーは入れません。どの器具が置かれるかは、千葉大会のガイドにも載っていませんでした。ガイドのウォームアップエリアの項目に書かれていたのは、入れる時刻と、給水ステーションに水を入れたカップが用意されることです。
もう1つ、出走時刻より前にRoxzoneやランコースに入ってはいけないというルールがあります。入るとタイミングチップが反応し、正しい記録が残らない可能性があるためです。走る準備や短い加速は、ウォームアップエリアの中で行います。
応援の友達とはウォームアップエリアの前で別れることになるので、レース後にどこで会うかを先に決めておくと動きやすくなります。当日の流れ全体は大会当日の流れと持ち物にまとめています。
ウォームアップの順番は「体を温める→動的ストレッチ→種目の動き」
JSCのコラムによると、ウォーミングアップで得られる効果の多くは筋温(筋肉の温度)の上昇から来るもので、出せる力が大きくなる、持久力を要する運動の成績が上がる、神経系の働きが高まる、ケガをしにくくなる、の4つが挙げられています。順番については次のように勧めています。
順番 | やること | JSCのコラムの説明 |
|---|---|---|
① 体を温める | 軽いランニングなど | 長い時間動き続ける競技では、軽い運動から入り、少し息が上がるところまで |
② 動的ストレッチ | 関節を曲げ伸ばし・回す動き(例:ツイストランジ) | テンポよく行う。長く続けると効果が薄れる |
③ 競技の動き | 本番の動きに近い動作 | ウォーミングアップの終わりの方に入れる |
関節を限界近くまでゆっくり伸ばす静的ストレッチは、パワー・スプリント・ジャンプのような瞬発的な力を下げることがあるとされ、コラムはウォーミングアップには動的ストレッチが向いているとしています。強さと量は、軽く汗をかく程度まで筋肉が温まることを目安に調整します。
HYROX向けのトレーニングガイドも、同じ順番を挙げています。海外のHYROX向けトレーニング・ポッドキャストのRMR、Start to Hyrox、日本語のHYROXメディアのHYFITはいずれも、軽いジョグや早歩きで体を温め、動きながらのストレッチやドリルを行い、種目の動きを軽い負荷で短く確かめてから、レースペース前後の短い加速(流し)を数本入れる組み立てです。
HYROXでは、最初の1kmのランのあとに、1つ目の種目のスキーエルゴが続きます。そのためトレーニングガイドは、ランと引く動作を③の準備に挙げています。ウォームアップエリアにスキーエルゴが無いときは、腕を頭上に伸ばして引く動作で代える方法をRepz(HYROX向けのトレーニングアプリ)が紹介していますが、同じ効果があるとは確かめられていないとも書いています。
ウォームアップは集合の直前に終え、やりすぎない
JSCのコラムは、ウォーミングアップをなるべく試合に近い時間に行うよう勧めています。競泳自由形の選手で、ウォーミングアップを競技の10分前に行った場合と20分前に行った場合を比べると10分前の方が記録がよかったという研究報告と、動的ストレッチで上がったパフォーマンスが続くのは5分程度とする報告があるためです。
HYROXでは、スタートラインへの集合がスタートの10分前までです。ウォームアップを集合場所へ向かう直前に終えれば、終わってからスタートまでの間隔は10分前後になります。動的ストレッチと種目の動きを後半に置き、集合の少し前まで続けると、コラムの勧めに近い形になります。
長さと始める時刻は、トレーニングガイドによって違います。
- Start to Hyrox:10〜15分の手順を、できればスタートの20〜30分前に始める
- HYFIT:20分の手順を、スタートの5〜10分前に終える
- RMR:スタートの45分前から4段階で組む
- Repz:全員に当てはまる長さは確立していないとして、疲れない範囲で練習のときに試すよう書いている
このうちHYFITの組み立ては5〜10分前に終えるとしていますが、千葉大会ではスタートラインへの集合が10分前までだったので、そのまま当てはめると集合に遅れます。どの記事の手順を使う場合も、集合時刻から逆算して終える時刻を決めてください。
トレーニングガイドに共通しているのは、やりすぎを失敗として挙げている点です。ウォームアップは準備であって練習ではないとして、強度を上げすぎたり長く続けすぎたりして、レース前に脚を疲れさせることを避けるよう書いています。HYROXの公式サイトも、大会当日はエネルギーを使いすぎず、スタートゾーンに元気な状態で着けるよう案内しています。重いスクワットのような強度の高い準備運動について、JSCのコラムは、直後は疲労で一時的に力が落ち、効果が出るのは3分〜10分ほどあとだとしたうえで、正しいフォームが身に付いていない人には勧めていません。
もう1つ共通しているのが、本番で初めてのルーティンを試さないことです。練習の日に、決めた順番と長さで一度通しておくと、当日に迷わずに済みます。
スタートまでの待ち時間に体を冷やさないようにする
JSCのコラムは、休憩中も軽く体を動かすこと、ウォーミングアップと試合の間が予定外に空いたときはウィンドブレーカーのように外から筋肉を温めるウェアを着ると筋温の低下を抑えられることを挙げています。
HYROXでは、待ち時間に上着を手元に置いておけるかどうかに荷物の決まりが関わります。千葉大会の手荷物預けは出場者だけが使え、1人1個まで、手回り品はすべてバッグに入れて預けます。預けたあとは上着が手元に残らないので、寒い時期の大会(大阪は2027年1月)では、上着を着たまま体を温め始め、荷物を預けるのをウォームアップの終わりに近づけると体を冷やしにくくなります。その場合も、スタートラインへの集合に間に合うよう余裕を持たせてください。
給水は、千葉大会ではウォームアップエリアの給水ステーションに水の入ったカップが用意されていました。JSCの暑熱対策の資料は、ウォーミングアップ中の水分補給を、試合の前に汗で余分な水分を失ったり体温が上がりすぎたりするのを避けるためのものとしています。レース中と前後の補給はHYROXの補給にまとめています。
ダブルス・リレーで出る人のウォームアップの合わせ方

ダブルスは、チームごとに公式のスタート時刻が1つ割り当てられます。2人が同じ時刻に終えて一緒に集合できるよう、ウォームアップを始める時刻と終える時刻を2人で合わせておきます。指定と違うウェーブでスタートしたチームは、主催者の事前の承認が無ければ失格です。2人の分担はダブルスのルールと分担の決め方にあります。
リレーは4人で、ウェーブは部門によって例えば5分または10分の間隔でスタートします。千葉大会のガイドでは、1人目はスタートアーチから出て、最初の1kmのランのあとスキーエルゴを行います。残りのメンバーはリレートランジションエリアで待つか、観客エリアから応援でき、トランジションエリアに入れるのはウェーブのスタート時刻の20分前からでした。自分の担当区間に間に合うようトランジションエリアへ戻るのは、各アスリートの責任です。
どのランと種目を誰が担当するかはチームで自由に決められるので、2人目以降は、ウェーブのスタートから自分の番までに時間が空きます。1人目と同じ時刻にウォームアップを終えると、自分の番が来るまでに体が冷えやすくなります。JSCのコラムの勧めに沿って、待つ間も軽く体を動かし、上着で冷やさないようにします。担当と順番を決めるときに、自分の番がおよそいつ来るかもチームで話しておくと、ウォームアップを終える時刻を決めやすくなります。走順の決め方はリレーの走順と担当の決め方にまとめています。
KEY TAKEAWAYS
- 千葉大会(2026年8月)では、ウォームアップエリアに入れるのはスタートの1時間前から、スタートラインへの集合は10分前までで、使える時間は長くても50分でした。次の大会では、その大会のガイドで確かめます
- 出走前はランコースやRoxzoneに入れないので、走る準備はウォームアップエリアで行います。ウォームアップエリアは出場者専用で、応援の友達は入れません
- 順番は「体を温める→動的ストレッチ→種目の動き」です。HYROXでは、最初の1kmのランと、そのあとのスキーエルゴを意識します
- ウォームアップは集合の直前に終え、やりすぎないようにします。長さはトレーニングガイドによって10〜15分の手順から45分前に始める組み立てまで幅があるので、練習で試して決めます
- ダブルスは2人で終える時刻を合わせ、リレーの2人目以降は自分の番に合わせて、待つ間に体を冷やさないようにします
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