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HYROXのローイングの代用トレーニング|ローイングマシンが無いときにケトルベル・ダンベル・バンドでできる練習

ローイングマシンが無くても、HYROX(ハイロックス)のローイングに向けた練習はケトルベル・ダンベル・レジスタンスバンドでできます。ただし、どの代用もローイングの一部分しか練習できません。海外のトレーニングガイド4件を読み比べ、代用を「ローイングのどの部分を練習できるか」で分け、回数と時間の目安、本番のマシンで確かめたい設定までをまとめました。

HYROXのローイングの代用トレーニング|ローイングマシンが無いときにケトルベル・ダンベル・バンドでできる練習

ローイングマシンが無くても、HYROX(ハイロックス)のローイングに向けた練習はできます。海外のトレーニングガイドのうちHybrid Pro Coachは、ケトルベルスイングを最も近い代用としています。漕ぐ動作のうち「引く」部分を鍛えるならダンベルロー・インバーテッドロー・バンドロー、心肺の負荷だけを保つならジャンプロープや固定式の自転車が挙げられています。

ただし、どの代用もローイングの一部分しか練習できません。この記事では、海外のトレーニングガイド4件(Hybrid Pro Coach・Hyrox Vault・Recharge Fitness・simongPT)を読み比べ、代用を「ローイングのどの部分を練習できるか」で分けて、それぞれの回数と時間の目安、代用では確かめられない本番のマシンの設定までを整理します。

「最も近い代用」という格付けはHybrid Pro Coach独自のもので、ほかの3件は格付けをしていません。回数・重さ・時間も各記事の目安で、公式の基準ではありません。器具がまったく無い場合の8種目の代用は自宅でできるHYROXの練習にまとめています。

01

ローイングを代用しにくい理由

HYROXのローイングは、8種目のうち5番目に行う種目で、距離は全部門共通の1000mです。ルールや反則の基準はHYROXのローイングにまとめています。

Hybrid Pro Coachは、ローイング1000mを、脚で地面を押し出す・股関節を伸ばす・腕で引く、の順で全身を使う持久種目とし、心拍数の85〜95%程度の強度で3〜5分かかると推定しています。FitnessVoltとVelitesも、漕ぐ動作は脚→体幹(股関節)→腕の順で力を伝えると説明しています。

脚・股関節・腕・心肺を同時に使うため、1つの代用で全部をまかなうのは難しく、Hyrox Vaultもローイングマシンを「器具なしで自宅で再現するのが難しい種目の1つ」としています。そこで代用は、ローイングのどの部分を練習したいかで選ぶことになります。手元にある器具から選ぶと、次のようになります。

ローイングの代用トレーニングを、ケトルベル・ダンベル・ラックとバーベル・レジスタンスバンド・なわとびや有酸素の機材という持っている器具ごとに分けて示したカード図
出典:Hybrid Pro Coach・Hyrox Vault・Recharge Fitness・simongPT(2026年10月2日確認)
02

最も近い代用とされるケトルベルスイング

Hybrid Pro Coachは、ケトルベルスイングをローイングの最も近い代用に挙げています。股関節を使って振り上げる動き(ヒップヒンジ)、グリップ、心肺への負荷が、ローイングのストロークに近いという理由です。

やり方の目安は、16〜24kgのケトルベルで3〜5分間に60〜100回です。例として、30秒ごとに10回振るインターバル形式を挙げています。

simongPTも、筋力系の代用としてケトルベルスイングを挙げています。ほかに、デッドリフトと懸垂を組み合わせる方法も紹介しており、デッドリフトは股関節の曲げ伸ばしの動きに近く、懸垂やケトルベルスイングは体の背面と握力の持久力に効くとしています。

03

引く動作を鍛える代用

脚で押してから引くダンベルロー

Hybrid Pro Coachは、脚で地面を押して股関節を伸ばし、そのままダンベルを胸元まで引き上げる動き(デッドリフトとベントオーバーローを1つにつなげたもの)を挙げています。漕ぐ動作の「脚で押す」と「腕で引く」を1回の動きにまとめた形で、15〜25kgのダンベルで3〜5分間に40〜60回が目安です。

Recharge Fitnessも、ローイングマシンが無いときの代用として、ダンベルのベントオーバーローを挙げています。こちらは爆発的に引く動きを意識するとしています。

インバーテッドロー

腰の高さのラックにバーベルをセットし、その下に体を入れて、体を引き上げる種目です(懸垂を水平にした形)。Hybrid Pro Coachは、3〜5分間で、できるだけ少ないセット数に分けて60〜100回を目標にし、足を台に乗せると難しくなるとしています。Recharge Fitnessは、バーベルとラックのほか、TRXのような吊り下げ式のトレーニング器具を使う方法も挙げています。

Hybrid Pro Coachは、水平に引く動きはローイングの腕の引きに近い一方で、脚で地面を押す動きは含まれないと注記しています。

レジスタンスバンドのロー

必要な器具が最も少ないのがレジスタンスバンドです。Hyrox VaultとRecharge Fitnessの2件が、高回数のバンドローを挙げています。Hyrox Vaultは、中くらいの強さのバンドで3〜5分間続けて引く方法を紹介し、広背筋・菱形筋・上腕二頭筋という同じ筋肉を、近い有酸素の負荷で鍛えられるとしています。

Hybrid Pro Coachは、低い位置にバンドを固定し、座った姿勢で毎回脚で地面を押しながら引く方法を挙げています。ほかの代用より強度は低いものの、どこでも行え、動きの型を確かめる用途に向くとしています。

04

心肺の負荷だけを保つ代用

漕ぐ動きは練習できなくても、心肺の負荷だけを保つ方法もあります。Hyrox Vaultは、ローイングの練習を有酸素運動で置き換えたい場合、会話ができるくらいのペースで4〜5分続けるジャンプロープか、固定式の自転車(エアロバイク)で心肺の要素を補えるとしています。

simongPTは、ローイングマシンが無い場合の持久力の代用としては、SkiErg(スキーエルゴ)かエアバイク(アサルトバイク)が最もよいとしています。ジムにどちらかがあれば、それを使う方法です。反対に、スキーエルゴが無いときの代用としてはローイングマシンを挙げる記事が複数あり、スキーエルゴの代用トレーニングにまとめています。

05

代用の回数と時間の目安

Hybrid Pro Coachは、ローイング1000mは3〜5分かかるので、どの代用を選んでもその時間に合わせて行うことを勧めています。動きの型・負荷のかけ方・運動の時間をそろえれば、練習の効果は本番に移るという考え方です。ここまでに紹介した代用のうち、回数や時間が示されているものは、いずれも3〜5分(ジャンプロープは4〜5分)で組まれています。

本番のローイングと各代用トレーニングを続ける時間と回数の目安を並べた図。本番は3〜5分、ケトルベルスイングは3〜5分で60〜100回、脚で押すダンベルローは40〜60回、インバーテッドローは60〜100回、バンドローは3〜5分、ジャンプロープは4〜5分
出典:Hybrid Pro Coach・Hyrox Vault(2026年10月2日確認)

同じHybrid Pro Coachは、代用で練習したときの目標タイムの目安として、オープン部門で競う選手の場合、ローイングの代用は3分30秒〜4分30秒としています。本番に近い力感でこの範囲に収まれば、体力が本番に移っている目安になるという位置づけです。公式の基準ではなく、この記事独自の目安です。

06

代用では確かめられない本番のマシンの設定

Hyrox Vaultは、代用での練習は本番の器具での練習と同じにはならないものの、当日に必要な体力と動きの力はつくとしています。そのうえでHybrid Pro Coachは、大会前に少なくとも2〜3回は本番と同じ器具で測り直し、ペース配分を合わせることを勧めています。simongPTも、大会が近づいたらローイングマシンに時々でも触れておく価値があるとしています(どちらも器具を使う種目全般への助言です)。

本番のマシンで確かめておきたいのは、次の設定と決まりです(ルールブック2026/27シーズン)。

  • ダンパー(負荷の強さ)は全部門共通で6にプリセットされていて、選手は何度でも変更できる
  • フットプレートはPosition 4にプリセットされていて、開始前に自分の好みに調整できる
  • 座ったまま行う種目で、1000mを完了し審判が確認するまで、立ち上がる・座席を離れることはできない(シングルス・リレーのルールブック)。1000mを完了せずにマシンを離れると失格になる

ダブルスで出る場合、ルールブックはローイング1000mを例に、1人が漕ぎ、自分たちで決めた距離(例: 250m)ごとに交代して合計1000mにする方式(YGIG)を説明しています。ハンドルを相手に手渡すことや、相手の代わりにダンパーやフットストラップを調整することは認められていません。交代のしかたも、代用では練習できない部分です。ダブルスの決まりはHYROXダブルスのルールと分担にまとめています。

ローイングマシンがあるジムはHYROXのローイングのページで、自宅に置く場合の値段と選び方はHYROXのローイングマシン、値段と買い方で紹介しています。

07

KEY TAKEAWAYS

  • ローイング1000mは脚・股関節・腕・心肺を同時に使うため、1つの代用で全部をまかなうのは難しく、練習したい部分で代用を選びます
  • Hybrid Pro Coachが最も近い代用とするのはケトルベルスイング(16〜24kgで3〜5分間に60〜100回)です。simongPTも筋力系の代用に挙げています
  • 引く動作は、脚で押してから引くダンベルロー、インバーテッドロー、バンドローで鍛えられます。インバーテッドローには脚で押す動きが含まれません
  • 心肺の負荷だけを保つなら、ジャンプロープや固定式の自転車、ジムにあればSkiErgやエアバイクが挙げられています
  • 代用は3〜5分を目安に組み、大会前に2〜3回は本番と同じローイングマシンで測り直すことを勧める記事があります。本番のマシンはダンパー6・フットプレートPosition 4から始まります
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