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トレーニング · 11 MIN READ

HYROXの12週間練習メニュー|2回目の大会でタイムを縮める練習の組み方

HYROX(ハイロックス)の2回目に向けて12週間で練習するなら、まず1回目の公式結果の区間タイムを見直して弱点を決め、土台(1〜4週目)→強化(5〜8週目)→仕上げ(9〜11週目)→テーパー(12週目)の順で組むのが基本です。海外のトレーニングガイド4件の組み方と練習の中身を比べ、区間タイムの見方、曜日ごとの練習の例、タイムが縮みやすいペース配分と移行の練習まで整理しました。

HYROXの12週間練習メニュー|2回目の大会でタイムを縮める練習の組み方

HYROX(ハイロックス)の2回目に向けて12週間で練習を組むなら、最初にやることは練習を増やすことではなく、1回目の公式結果を見直すことです。ランの区間タイムが後半に落ちていないか、種目のタイムが目安を大きく超えていないか、移行(ランと種目の間の移動)にどれだけ時間を使ったかを確かめ、見つかった弱点に練習を寄せます。12週間は、土台(1〜4週目)→強化(5〜8週目)→仕上げ(9〜11週目)→テーパー(12週目。練習量を落として疲れを抜き、大会に備える調整の期間)の順に進めます。

この記事では、1回目の区間タイムから弱点を見つける手順と、海外のトレーニングガイド4件の12週間の組み方を比べた結果をまとめました。4件は段階の切り方が少しずつ違いますが、土台→強化→仕上げ→テーパーという順番は同じです。タイムが縮みやすい場所、曜日ごとの練習の例、1週間の練習回数とランと種目の配分も並べています。

根拠にしたのは、2回目のHYROXに向けた練習を扱う Hyrox Vault の記事と、12週間のプランを公開している Find Your Edge、RunDida、Repz の記事です。結果の公開についてはHYROX公式のルールブック(2026/27シーズン)と大阪大会の公式ページを確かめました。どれも指導・情報サイトとアプリ運営会社の一般的な助言で、HYROX公式の練習計画ではありません。10月2日時点で確認しました。初めて出る人の練習はHYROX初出場のための練習の組み立てにまとめています。

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1回目の公式結果の区間タイムで弱点を確かめる

HYROXの結果は、大会が終わるとすぐに公式の結果サイト(results.hyrox.com)で公開されます(公式ルールブック)。大阪大会の公式ページにも、結果はレース中にリーダーボードへ表示され、種目ごとのスプリットタイム(区間タイム)も記録されると書かれています。結果ページの読み方はHYROXの結果の見方にまとめています。

Hyrox Vaultは、2回目の練習を組む前に、この区間タイムで次の3点を確かめるよう勧めています。

  1. ランの区間タイム: 8本のランのタイムを並べ、後半のランが前半より大きく遅くなっていないかを見ます。ラン1とラン8の間で30秒以上遅くなっていれば、前半に力を使いすぎたペース配分の問題だとしています
  2. 種目のタイム: 8種目のタイムを、狙うタイム帯の目安と比べます。大きく超えた種目が、練習で優先する種目です。日本の大会の種目別のタイムはHYROXの種目別タイムの目安にまとめています
  3. 移行の時間: 合計タイムから、ラン8本と種目8つのタイムの合計を引くと、移行に使った時間が出ます。初出場の多くは5〜8分で、体力をつけなくても取り戻せる時間だとしています

もう1つ、ラン4からラン8にかけてペースが大きく落ち、種目のタイムは目安どおりだった場合は、走力の土台が足りなかったと判断するとしています。このときは、2回目に向けた練習でランを優先し、週3回以上走る(うち1回は種目のあとに走るコンプロマイズドラン)よう勧めています。

1回目のHYROXの結果で、後半のランが遅くなった、種目のタイムが目安を超えた、移行に時間を使った、ランが全体に落ちた、の4つの場合ごとに、12週間の練習で何を優先するかを並べた図
出典:Hyrox Vault の2回目に向けた練習の記事(2026年10月2日確認)
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2回目でタイムが縮みやすいのはペース配分と移行

Hyrox Vaultは、1回目から2回目で約15分縮める内訳の例として、次の数字を挙げています。

縮める場所

縮む時間の例

最初のランを抑えて、後半のラン(5〜8本目)を保つ

4〜6分

移行を速くする

3〜4分

種目ごとの練習

2〜3分

レース中の補給

1〜2分

走力そのものの向上

2〜4分

合計

12〜19分

この記事は、走力の向上を除く4つを、体力を大きく上げなくても取れる改善としています。走力そのものの向上は2〜4分で、残りの4つで合わせて10〜15分という見立てです。Repzも、12週間の構造化されたプランで練習した人は、特に決めずに練習した場合より8〜15分縮むことが多いとし、その多くはペース配分と種目の効率の改善によるとしています。

ただし2つの数字は比べている条件が違います。Hyrox Vaultは1回目と2回目の比較、Repzは計画に沿った練習とそうでない練習の比較です。足し合わせたり、同じものとして扱ったりはできません。どちらも1つの記事の見立てで、誰でもその分縮むという約束ではありません。

さらにRepzの8〜15分は、同じページの中で「宣伝の文章を変えずに残した部分」と見出しを付けた区画にある数字です。同じページで研究の根拠を説明している節は、このページが紹介してきた長さの違うプランどうしを比べた研究はないとしています。研究で確かめられた数字ではなく、アプリ運営会社の宣伝文にある数字として読んでください。

縮めるための具体的な方法として、次の点が挙がっています。

  • 最初の1kmを抑える: Hyrox Vaultは、最初の1kmのランを、自分の5kmレースのペースより1kmあたり15〜20秒遅いペースで入るよう勧めています。HYROX公式サイトも、会場の熱気や声援につられて最初の1kmを自己ベストのペースで走ってしまう人が繰り返し見られると書き、入りを抑えてペース配分を守るよう勧めています。考え方はHYROXのペース配分にまとめています
  • 移行で立ち止まらない: Hyrox Vaultは、練習のときから種目を終えたらすぐに動き、立ち止まらないよう勧めています。STRIDE Fitness、Traverse Fitness、Gymsharkも、ランと種目の切り替えそのものを練習の対象にしています
  • 補給を早めにとる: Hyrox Vaultは、ジェルを1つ身につけて3〜4種目目でとるよう勧め、7〜8種目目では遅いとしています。補給の目安はHYROXの補給にまとめています
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12週間は土台→強化→仕上げ→テーパーの順に進める

HYROXの2回目に向けた12週間を横軸に、段階、練習の量、ラン、種目の練習、通し練習が、1〜4週目・5〜8週目・9〜11週目・12週目でどう変わるかを横の帯で並べた図
出典:Hyrox Vault(2回目に向けた練習・通し練習の記事)、Find Your Edge、RunDida、Repz の記事(2026年10月2日確認)

12週間の流れは、最初の4週間で弱点に練習を寄せながら土台を作り、次の4週間で狙うペースに近い練習を増やし、最後の4週間で練習の量を減らして通し練習と調整に移る、という形です。比べた4件の切り方は次のとおりです。

出典

1〜4週目

5〜8週目

9〜11週目

12週目

Hyrox Vault(2回目向け)

土台と弱点の練習

強化とレースペースの練習

仕上げ(練習量を約2割減らす)

テーパーと大会

Find Your Edge

土台

強化

レース向けの仕上げ(全種目の通し練習を含む)

テーパー

RunDida(中級)

1〜3週目が土台、4週目から強化

7週目まで強化、8週目からピーク

9週目までピーク、10週目に全種目の通し練習、11週目がテーパー

大会の週

Hyrox VaultとFind Your Edgeは、週の区切り(1〜4週目・5〜8週目・9〜12週目)まで一致しています。RunDidaは「土台3週→ブリック(走った直後に種目をこなす練習)の強化4週→ピーク2週→全種目の通し練習→テーパー」と切り方が違いますが、順番は同じです。Repzも12週間を4週間ずつ3つのブロックに分け、ブロックごとに鍛える要素を変えるとしています。ただし、これも先に触れた宣伝文の区画にある説明で、週ごとの中身は出ていません。

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1〜4週目は1回目の結果で見つかった弱点に練習を寄せる

Hyrox Vaultは、最初の4週間を「土台と診断」の期間とし、普段の練習量は続けながら、区間タイムで見つかった弱点に練習を寄せるとしています。種目が課題なら種目別の練習を週2回足し、ランが大きく落ちていたら4回目のランを足します。主な練習は次の3つです。

  • 種目別の練習を週2回(目安を最も超えた種目)
  • ランを週3回(45〜60分のロングラン、コンプロマイズドラン、イージーランを1回ずつ)
  • 目標のペースで全種目を回るサーキットを週1回

Find Your Edgeのこの時期の1週間は、月曜に下半身の筋力(スクワットやルーマニアンデッドリフトなどを3〜4セット)、火曜に会話できる速さのイージーラン30〜40分、水曜に種目のフォーム練習(低い強度で45〜60分)、木曜は休養か軽い回復、金曜に上半身の筋力、土曜にイージーラン45〜60分、日曜は休養です。

05

5〜8週目はレースペースの種目練習とインターバル走を足す

Hyrox Vaultは、5〜8週目に種目のサーキットの強度を上げ、次の3つを週1回ずつ入れるとしています。

  • レースペースの種目練習: 狙う区間タイムで3〜4種目を行う(種目の間に2分休む)
  • ランのインターバル: 800mか1kmの反復(例: 800m×4本を5kmのレースペースかそれより速く)
  • 通し練習: 4種目と4本のランを休みなしで続ける

Find Your Edgeは、この時期に火曜をテンポ走に、水曜を4〜5種目を1kmのランでつなぐサーキットに、土曜を60〜75分のロングランに置き換えます。RunDidaは、4〜7週目を、走った直後に種目をこなすブリックを積む期間にしています。

Hyrox Vaultの通し練習の記事は、大会の6〜8週間前(12週間の5〜7週目にあたります)に、公式と同じ8種目の間に750mのランを8本挟む通し練習を、85%の力感で2回行うとしています。通し練習の組み方はHYROXのシミュレーションにまとめています。

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9〜12週目は練習の量を減らし、通し練習とテーパーで仕上げる

Hyrox Vaultは、9〜11週目を仕上げの期間とし、練習量を約2割減らしつつ強度は保ち、ほぼ全力の通し練習を週1回行うとしています。移行とペース配分を守る練習もこの時期に行います。12週目は短い練習だけの軽い週です。

Find Your Edgeは、9〜12週目に全種目の通し練習を入れ、下半身の筋力練習は重さを保って量を減らし、ランは目標のレースペースで1km×6本(間に90秒の休み)のインターバルにします。金曜の筋力練習は45分以内で普段より軽くし、12週目の土曜は30分の軽いランだけです。大会の週は短く軽い練習を2〜3回だけにし、新しい負荷を加えず、睡眠・食事・移動の準備に気を配るとしています。

全種目の通し練習(8本のランと8種目)を入れる時期は、記事によって違います。

  • RunDida: 10週目に1回。大会前に全種目を通すことを、仕上がりを確かめる一番の方法としています
  • Hyrox Vault の通し練習の記事: 大会の3〜4週間前(12週間の9〜10週目ごろ)に、100%の力感で1回
  • Hybrid Pro Coach: 回復に5〜7日かかるため、1つの準備期間に1〜2回まで。大会の6〜8週間前に組み、最後の2週間には入れない
  • 初出場向けの練習計画3件(PureGym・RitFit・TRX): レース前1〜3週間の間に少なくとも1回

SWOL Mindsetは、全種目の通し練習を頻繁に行うと疲れが大きく、筋力トレーニングやランの質を落とすとして、中盤〜終盤は1kmのランを3〜6本と選んだ種目を組み合わせた部分的な通し練習を週1回行えば足りるとしています。

Hyrox Vaultの仕上げの期間の「約2割減」は、9〜11週目の3週間にわたって練習量を減らす話です。初出場向けの練習計画(PureGym・RitFit・TRX)が勧める、レース前の最後の1週間で練習量を3〜5割減らすテーパーとは、期間も減らし方も違います。大会直前の調整はHYROXの1週間前・2週間前の練習にまとめています。

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1週間の練習回数とランと種目の配分

2回目以降向けの12週間のプランは、週5〜6回の練習を組むものが多く、RunDidaは週6回、Find Your Edgeは週5回(筋力2回・ラン2回・種目練習1回と休養2日)です。初出場向けの練習計画も週5回前後を目安にしているので(RitFitはラン3〜4回と筋力・種目の練習2〜3回)、回数は大きく変わりません。練習時間について、Repzは時期によって週4〜7時間の幅で推移するとしていますが、これも宣伝文の区画にある数字です。同じページの本文は、練習の回数と量は人ごとに決めるものとしています。

ランと筋力の配分を数字で示しているのはRunDidaだけで、ラン45%・筋力55%を目安にしています。長めのラン1回とインターバルなどの質の高いラン1回を毎週確保し、種目のあとに走るブリックを週1回入れる組み方です。

種目のあとに走るコンプロマイズドランの回数について、Hyrox Vaultは週3回以上のランのうち1回をコンプロマイズドランにするよう勧めています。BOXROXは中級者で週1〜2回とし、多すぎると疲れがたまりすぎたり、けがにつながったりすると注意しています。週3回のランのうち1〜2回を種目のあとに走る練習にすれば、両方の目安に収まります。やり方はHYROXのコンプロマイズドランにまとめています。

曜日ごとの例として、Find Your Edgeの12週間のトレーニングメニューを並べます。

曜日

1〜4週目

5〜8週目

9〜12週目

月

下半身の筋力

下半身の筋力(1〜4週目より重く)

下半身の筋力(重さを保ち、量を減らす)

火

イージーラン30〜40分

テンポ走

1km×6本のインターバル

水

種目のフォーム練習

4〜5種目を1kmのランでつなぐサーキット

全種目の通し練習(毎週とは書かれていない)

木

休養か軽い回復

軽い回復のランか休養

軽い回復

金

上半身の筋力

上半身の筋力

短く軽い筋力(45分以内)

土

イージーラン45〜60分

ロングラン60〜75分

ロングラン(12週目は30分の軽いランだけ)

日

休養

休養

休養

この表は1つの記事の例で、曜日の割り当ては唯一の正解ではありません。9〜12週目の水曜の通し練習も、Find Your Edgeの説明では「この期間に全種目の通し練習を入れる」とあるだけで、毎週行うとは書かれていません。回数と時期は、前の節で比べたとおり記事によって違います。

RunDidaは、仕事などで1週間の練習を詰めなければならないときも、ロングランと週1回のブリックの2つは残すよう勧めています。HYROXに特有の適応の大部分をこの2つが担うからです。これとは別に、筋力トレーニングはランのあとに回さず、疲れていないときに行うよう勧めています。

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このプランが前提にしている体力

12週間のプランが前提にしている体力は、記事ごとに違います。

  • Find Your Edge: 30分続けて走れることと、基本的な筋力トレーニングの経験
  • RunDida(中級): フルマラソンを3時間30分〜4時間30分(ハーフマラソンを1時間40分〜2時間10分)程度で走れ、ジムの経験が多少ある人
  • Repz(中級): しっかりした体力の土台があり、練習量の多さに対応できる人

筋トレの習慣はあっても、持久系の運動をまったくしていない場合は、走力の土台作りに12週間では足りず、16週間程度を見ておくとする記事もあります。走力と筋力のどちらが足りないかで組み方が変わるので、ランナー向けと筋トレ派向けの記事も参考にしてください。

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KEY TAKEAWAYS

  • HYROXの2回目に向けた12週間は、まず1回目の公式結果の区間タイムを見直し、ランの後半の落ち方、種目のタイム、移行の時間から弱点を決めます
  • 海外のトレーニングガイド4件は、土台→強化→仕上げ→テーパーの順で一致しています。Hyrox VaultとFind Your Edgeは、1〜4週目・5〜8週目・9〜12週目と週の区切りまで同じです
  • Hyrox Vaultの約15分短縮の例では、走力そのものの向上は2〜4分で、残りはペース配分・移行・種目の練習・補給から来るとしています
  • 練習は週5〜6回が目安で、Hyrox Vaultはランを週3回以上(うち1回は種目のあとに走る練習)確保するよう勧めています
  • 9〜11週目は練習量を約2割減らして強度は保ち、12週目は短く軽い練習だけにします。全種目の通し練習を入れる時期は記事によって違います
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