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HYROXの練習は週2回でも間に合う?|海外のトレーニングガイド9件の目安と、2回に絞る組み方
HYROX(ハイロックス)の練習が週2回しか取れない人に向けて、海外のトレーニングガイド9件が示す頻度の目安を比べました。最も少ないGymsharkの初心者向けでも週3〜4日で、週2回だけを前提にした練習計画は見つかりませんでした。一方で「週に何回」に一律の基準は無いとする記事もあります。ラン・筋力・種目・コンプロマイズド練習の目安を表にし、2回にまとめる組み方と、削らないほうがいいものを整理しました。

HYROX(ハイロックス)の練習に使える日が週2回しかない場合、海外のトレーニングガイドが示す目安には届きません。比べた記事のうち最も少ないGymsharkの初心者向けでも週3〜4日で、RitFitは練習が週4日未満だと走る量と種目の技術の両方をまかなうのが難しいとしています。一方でRepzは、「週に何回」に一律の基準は無く、回復できて続けられる回数を選ぶよう書き、練習の要素は使える日数に合わせてまとめたり減らしたりしてよいとしています。週2回で準備するなら、1回の練習に複数の要素をまとめることが前提になります。
この記事では、トレーニングガイドが示す1週間の練習日数と、ラン・筋力トレーニング・種目の練習・コンプロマイズド練習(走った直後に種目を行う練習)それぞれの頻度の目安を並べました。そのうえで、週2回に割り振る組み方と、2回でも削らないほうがいいものを整理しています。友達やパートナーとダブルス・リレーで出る人に関わる点にも触れます。
根拠にしたのは、海外のトレーニングガイド9件(Gymshark、RitFit、TRX Training、STRIDE Fitness、Traverse Fitness、Repz、PureGym、BOXROX、compromisedrunning.com)と、HYROX公式サイト・公式ルールブックです。トレーニングガイドの内容は指導者・メディアの一般的な助言で、HYROX公式の規定ではありません。週2回だけを前提にした練習計画を公開している記事は、調べた範囲では見つかりませんでした。10月2日時点で確認しています。
トレーニングガイドが示す1週間の練習日数はどれも週2回より多い

1週間に何日練習するかについて、比べた記事が示す目安は次のとおりです。
- Gymshark: 練習する人の多くは週3〜5日。初心者は週3〜4日で十分、中級者・上級者は週4〜5日
- TRX Training: 週4〜5日(1マイル〈約1.6km〉を走れることが前提)
- RitFit: 週5日ほど(ラン3〜4回、筋力・種目の練習2〜3回)。週4日未満だと、走る量と種目の技術の両方をまかなうのが難しい
- STRIDE Fitness: ラン週3回と筋力トレーニング週2〜3回
RitFit・STRIDE Fitness・TRX Trainingの3件は、日数で数えるか回数で数えるかが違い、数字にも幅がありますが、どれも1週間に5回前後に集まっています。最も少ないのはGymsharkの初心者向けの週3〜4日で、週2回はそれよりも少ない回数です。
休む日については、Gymsharkは週1〜2日を休養か軽い回復の日にするよう勧め、RitFitは週1〜2日を完全に休む日にするよう勧めています。
「週に何回」に一律の基準は無いとする記事もある
日数の目安を示す記事がある一方で、Repzは、週に何日練習すべきかに一律の基準は無いとしています。回復でき、続けて繰り返せる回数を選ぶべきで、練習の総量、1回のきつさ、ほかのスポーツ、仕事、睡眠、健康状態のほうが、決まった日数よりも結果を左右するという立場です。準備に必要な週数にも一律の最低ラインは無く、8週間や12週間は計画を立てやすい区切りにすぎないとしています。
Repzは1週間の例として、長めの楽なラン1回、質の高いラン1回、筋力か種目を中心にした練習2回、必要ならランと種目を組み合わせた練習1回、休養の日を挙げています。そのうえで、これらは経験と使える日数に合わせてまとめたり減らしたりしてよいとし、この例は最適だと確かめられた予定ではないと断っています。なお、Repzは研究の文献名も挙げていますが、編集部は原論文までは確認していません。ここではトレーニングガイドの見解として紹介します。
Gymsharkも、量より質が大事だとしています。集中した45〜60分の練習のほうが、回復なしに毎日練習を詰め込むよりずっと効果がある、という書き方です。週2回で準備する場合は、1回ごとに何をするかを先に決めておくことがより大事になります。
HYROXの練習を構成する3つの要素と頻度の目安
HYROXのレースは、1kmのランのあとに1種目を行い、これを8回繰り返す形式です。HYROX公式サイトは「50% is Running」という見出しのもとで、8kmのランを1kmずつ8回に分けて走る構成を説明し、練習にランを取り入れるよう書いています。
多くのトレーニングガイドは、①ランニングの持久力、②種目を想定した筋力トレーニング、③走った直後に種目を行う練習(コンプロマイズド練習)の3つを柱にして練習を組むよう勧めています(Traverse Fitness、RitFit、Gymshark、PureGymの4件)。Repzも、計画に入れるものとして、ランニング、少しずつ負荷を上げる筋力トレーニング、公式の種目の動きの練習、ランから種目に入る組み合わせの練習、回復を挙げ、頻度と量は人によって変わるとしています。
要素ごとの頻度の目安は次のとおりです。
要素 | 最も少ない目安 | ほかの記事の目安 |
|---|---|---|
ラン | 週2回(Gymsharkの初心者向け。インターバル走1回と長めのラン1回) | 週3回(STRIDE Fitness)、週3〜4回(RitFit) |
筋力トレーニング | 週2回(Traverse Fitness) | 週2〜3回(Gymshark、STRIDE Fitness) |
種目の練習 | 週2回。筋力トレーニングのあとに続けることが多い(Gymsharkの初心者向け) | 筋力・種目の練習を合わせて週2〜3回(RitFit) |
コンプロマイズド練習 | 1〜2週に1回で十分(Gymsharkの初心者向け) | 週1回(BOXROXの初心者向け、TRX Training、STRIDE Fitness) |
休養 | 週1日以上の完全休養(Gymshark、Traverse Fitness、RitFit) | 週1〜2日の休養か軽い回復の日(Gymshark)、週1〜2日の完全な休み(RitFit) |
最も少ない目安だけを拾っても、ラン2回と筋力トレーニング2回があり、種目の練習は筋力トレーニングのあとに続ける形です。週2回の練習にこれを収めると、1回ごとにランと筋力トレーニングを1回ずつ入れる計算になります。
週2回に収めるなら1回の練習に要素をまとめる

トレーニングガイドの中には、要素を1回の練習にまとめる方法を示しているものがあります。
- 筋力トレーニングのあとに種目を続ける: Gymsharkは、初心者は種目の練習を筋力トレーニングと組み合わせることが多いとし、例として筋トレのあとにウォールボール、スレッドプッシュ、キャリーなどを足す形を挙げています
- ランと種目を交互に行う: コンプロマイズド練習は、それ自体がランと種目を1回にまとめた練習です。トレーニングガイドの例に共通するのは、ランを400m〜1km(または3分)に短く切り、種目か脚を使う筋トレの直後に走り出し、これを数回繰り返す形です
- 筋トレの合間にランを挟む: Gymsharkは、コンプロマイズド練習をしっかり行う時間が無いときは、ラン以外のどの筋トレや有酸素運動の合間にもランを挟めばよいとしています(できれば本番の種目で)
上の図は、トレーニングガイドの目安を編集部が週2回に割り振った例です。Gymsharkが初心者向けに挙げる2回のラン(インターバル走1回と長めのラン1回)のうち、長めのランを1回目に、ランと種目を交互に行う練習を2回目に置きました。Gymsharkの例では、長めのランは会話ができる速さで45分、インターバル走はレースペースで1kmを6本(間に2分休む)です。コンプロマイズド練習は初心者なら1〜2週に1回で十分とする記事もあるので、行わない週の2回目は、インターバル走と筋力トレーニングにする方法があります。
この組み方には難点もあります。Gymsharkは集中した45〜60分の練習を勧め、RitFitも始めのうちの1回は45〜60分にするよう書いています。長めのランと筋力トレーニングを1回に入れると、この時間を超えやすくなります。1回を長くするか、ランの時間や筋トレの種目数を減らすかを選ぶことになります。
2回の練習は、続けて2日にせず間をあけて置きます。Repzは、きつい練習どうしは、それぞれを質を保ってこなせるだけ間をあけるよう書いています。また、練習を休んだときは予定の分を残りの日に詰め込まず、計画を直すよう勧めています。週2回のうち1回を休んだ週に、次の1回へ2回分を詰め込まないようにします。
週2回でも削らないほうがいいもの
ランは2回とも入れます。 比べた記事でランの回数が最も少ないのはGymsharkの初心者向けの週2回で、これより少ない目安はありません。HYROX公式サイトも「50% is Running」としてランの準備を求めています。週2回の練習なら、2回ともどこかに走る要素を入れることになります。
種目の練習を毎週どこかに入れます。 Gymsharkは、種目そのものの練習を毎週少なくとも1回は入れるのが理想とし、走ってから種目に入る形で練習することが、レースの疲れを再現するためにとても大事だとしています。器具が無い種目の代わりになる動きは自宅でできるHYROXの練習にまとめています。
コンプロマイズド練習は1〜2週に1回を目安にし、増やしすぎないようにします。 TRX Training・STRIDE Fitness・RitFitは毎週入れるよう勧め、Gymsharkは初心者なら1〜2週に1回で十分としています。compromisedrunning.comは週1回で十分すぎるほどだとし、BOXROXは負担の大きい練習で、頻度が多すぎると疲れがたまりすぎたり、けがにつながったりすると注意しています。組み方の例はコンプロマイズドランの記事にまとめています。
全種目を通すシミュレーションを毎週の練習にしなくてかまいません。 Repzは、一部または全部の種目を通すシミュレーションは負担の大きい練習の選択肢の1つで、毎週必ず行う練習ではないとしています。週2回しかない練習の1回を、毎週通し練習に使う必要はありません。
週2回の練習なら、残りの日は休養か軽い回復の日になり、週1日以上の休養という目安は満たせます。
準備にかける期間の目安
週2回で準備したときに何週間かかるかを示した記事は、調べた範囲ではありません。期間の目安としては、すでに走ったり筋力トレーニングをしたりする習慣がある人で8週間、これから運動を始める人で12週間とする記事が多く(PureGym、RitFit、Traverse Fitness、STRIDE Fitnessの4件)、Repzは、今の体力・動きへの慣れ・大会までの残り期間から出発するよう書いています。運動を再開したばかりの人は、より長い期間が必要な場合があるともしています。
8週間を軸にした練習の流れはHYROX初出場のための練習の組み立てに、大会まで1か月ほどしかない場合の優先順位はHYROXまで1ヶ月(4週間)でできることにまとめています。限られた回数で何を優先するかを自分で決めにくい場合は、パーソナルトレーナーに相談する方法もあります。
ダブルス・リレーで出る人の場合
ダブルスでは、2人は各1,000mの区間を必ず一緒に走ります。種目は、1人が動いている間にもう1人が休み、自分たちで決めた距離・回数で交代します(You Go I Go方式)。ランは分担できないので、ダブルスで出る人も8km全部を走る準備が要ります。
Repzは、ダブルスの練習には2人でペースを合わせる練習、ルールに沿った交代、声のかけ方を含められるとしています。50/50や60/40、男女で分けるといった決まった分け方は共通のルールではない、とも書いています。週2回のうち1回を2人で練習できれば、ランのペース合わせと種目の交代の練習を同じ回にできます。
リレーは4人のチームで、1人がランを2本・種目を2つ担当します。どのランとどの種目を誰が担当するかは、チームで決められます。
今回比べたトレーニングガイドに、ダブルス・リレー向けに練習の回数を変えて示したものはありません。部門ごとのルールはダブルスとリレーの記事にまとめています。
KEY TAKEAWAYS
- HYROXのトレーニングガイドが示す1週間の練習日数は、最も少ないGymsharkの初心者向けでも週3〜4日で、週2回はそれより少ない回数です。RitFitは週4日未満だと走る量と種目の技術の両方をまかなうのが難しいとしています
- Repzは「週に何回」に一律の基準は無く、回復できて続けられる回数を選ぶべきだとし、練習の要素は使える日数に合わせてまとめたり減らしたりしてよいとしています
- 週2回なら、1回ごとにランと筋力トレーニングを1回ずつ入れる計算になります。筋力トレーニングのあとに種目を続ける、ランと種目を交互に行う、筋トレの合間にランを挟む、といった方法でまとめます
- ランは2回とも入れ、種目の練習を毎週どこかに入れます。コンプロマイズド練習は1〜2週に1回を目安にし、増やしすぎないようにします
- 週2回だけを前提にした練習計画は、調べた範囲のトレーニングガイドには見つかりませんでした。週2回で準備したときに何週間かかるかを示した記事もありません
- ダブルスでは2人が各1,000mの区間を一緒に走るため、ランは分担できません。ダブルスで出る人も8km全部を走る準備が要ります
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