トレーニング · 12 MIN READ
HYROXのPFT(体力テスト)とは|6種目の内容・タイム別の部門の目安・日本で受けられる場所
HYROX(ハイロックス)のPFTは、1000mのランと5種目を通して行い、完了タイムから出る部門の目安を見る公式の体力テストです。公式ページ、申込フォーム、ルールブックを読み、6種目の内容、タイム別の目安、本番には無い種目と測れないこと、国ごとの目安の違い、友人やパートナーと出るときの使い方、日本で受けられる場所(2026年10月5日時点で4件)を整理しました。

HYROX(ハイロックス)のPFTは、HYROX公式が用意している体力テストです。正式な名前はフィジカルフィットネステスト(Physical Fitness Test)で、1000mのランと5つの種目を通して行い、終わるまでの時間を測ります。公式ページは、この完了タイムを、初めての大会でどの部門(ディビジョン)に出るかを選ぶ参考にするよう案内しています。HYROX Japanのページの目安は、15〜25分ならオープンまたはプロ、25〜35分ならオープン、30〜40分ならダブルス、35〜45分ならリレーです。
PFTのタイムは出場の条件ではありません。公式ページは、HYROXにはタイム制限も参加資格も無く、どの部門にも自由に申し込めると書いています。PFTには、本番にあるスキーエルゴ、スレッドプッシュ、スレッドプル、ファーマーズキャリーの4種目が入っていません。走る距離も、本番の8kmに対して1kmです。目安の分数は、日本のページとオーストラリアのページで境目が違います。
この記事では、HYROX Japanの公式ページ(日本語版・英語版)とよくある質問、英国・北欧・オーストラリアの公式ページ、公式の申込フォーム、2026/27シーズンのルールブックを読み、PFTの中身、タイム別の目安、本番との違い、日本で受けられる場所を整理しました。公式ページ、よくある質問、申込フォームは2026年10月5日時点の内容です。
PFTは1000mのランと5種目を通して行う公式の体力テスト
HYROX Japanの公式ページは、PFTを、今の体力の水準を測るために作ったテストと説明しています。使い道として挙げているのは次の2つです。
- 初めてHYROXに出る人が、自分に合う部門を選ぶ参考にする
- 次の大会に向けて、ペース配分などを考える材料にする
公式のよくある質問にもPFTの項目があり、部門選びの参考にするためのテストだと説明しています。こちらでは「P'F"T」という表記が使われています。
公式ページは、PFTの内容を次の順で載せています。
順 | 内容 | 公式ページの補足 |
|---|---|---|
1 | ラン 1000m | 屋外、または傾斜2%のトレッドミル |
2 | バーピーブロードジャンプ 50回 | 90cm |
3 | ステーショナリーランジ 100回 | 完全に伸ばす |
4 | ローイング 1000m | 補足なし |
5 | プッシュアップ 30回 | ハンドリリース |
6 | ウォールボール 100回 | 男性6kg、女性4kg |
回数で決まっている4種目を合わせると280回になります。ステーショナリーランジは、前へ進まずにその場で行うランジです。プッシュアップ(腕立て伏せ)に付いている「ハンドリリース」は、手を床から離すという意味の言葉です。
公式ページに書かれていないこともあります。
- バーピーブロードジャンプの「90cm」が何の長さを指すのかと、その測り方
- ランジで足を左右交互に出すかどうか(オーストラリアのページは「交互に前へ踏み出すランジ(その場で)」という書き方で、日本のページと言い方が違います)
- ウォールボールの的の高さ
- 種目の間に休んでよいか、回数を誰が数えるか
イベントで受けるときは、会場の説明に従うことになります。自分で測るときにそろえる条件は、記事の後半にまとめています。
PFTの完了タイムと公式が勧める部門の目安
HYROX Japanの公式ページ(日本語版・英語版)は、PFTを終えるまでの時間ごとに、勧める部門を4行で示しています。
PFTの完了タイム | 公式が勧める部門 |
|---|---|
15〜25分 | オープン、またはプロ |
25〜35分 | オープン |
30〜40分 | ダブルス |
35〜45分 | リレー |

範囲が重なっています。 30〜35分はオープンとダブルスの両方に、35〜40分はダブルスとリレーの両方に入ります。重なっている範囲のタイムだった人は、どちらを選んでも目安の内側です。
15分より速い場合と、45分より遅い場合の行はありません。 45分を超えたら出られない、という意味ではありません。
目安であって、条件ではありません。 公式ページは、この表を一般的な目安として示したうえで、HYROXにはタイム制限も参加資格も無く、自分が挑戦しやすいと感じる部門に自由に申し込めると書いています。よくある質問にも、レースに制限時間は無く、事前に資格を取る必要も無いとあります。
「オープン」「プロ」は、1人で出る場合の区分と読めます。 表ではダブルスやリレーと並べて書かれているためです。ルールブックでは、1人で出るシングルスの部門は Women・Women Pro・Men・Men Pro の4つです(このほかに、申込み方法が別枠のアダプティブ部門があります)。オープンとプロの重さの違いはHYROXのオープンとプロの違いにまとめています。
なぜこの分数で区切っているのかという根拠は、公式ページに説明がありません。
PFTと本番で違うこと
PFTと本番では、入っている種目も量も違います。PFTの5種目のうち、本番の種目と重なるのは4つ(バーピーブロードジャンプ、ランジ、ローイング、ウォールボール)で、プッシュアップは本番にありません。本番のシングルスは、1kmのランのあとに1種目を行う流れを8回繰り返します。ランは合計8km、種目は8つです。本番の種目は8種目の全体像にまとめています。

種目 | PFT | 本番(2026/27シーズン・シングルスのオープン) |
|---|---|---|
ラン | 1000mを1回 | 1kmを8回(合計8km) |
バーピーブロードジャンプ | 50回(90cm) | 80m |
ランジ | その場で100回 | サンドバッグを担いで100m(男子20kg、女子10kg) |
ローイング | 1000m | 1000m |
プッシュアップ | 30回 | 無い |
ウォールボール | 100回(男性6kg、女性4kg) | 100回(男子6kg、女子4kg) |
スキーエルゴ | 無い | 1000m |
スレッドプッシュ | 無い | 50m |
スレッドプル | 無い | 50m |
ファーマーズキャリー | 無い | 200m |
この対応は、公式ページのPFTの内容とルールブックの表を編集部が並べたものです。
重いものを押す・引く・運ぶ力は、PFTでは測れません。 本番だけにある4種目のうち、スレッドプッシュ、スレッドプル、ファーマーズキャリーは、重りを扱う種目です。PFTのタイムが15〜25分でプロの目安に入っていても、プロの重さを扱えるかどうかは別に確かめることになります。たとえばウォールボールは、PFTでは男性6kg・女性4kgですが、シングルスのプロでは男子9kg・女子6kgです。部門ごとの重さはHYROXの重量一覧で確認できます。
同じ名前の種目でも、量と形が違います。 バーピーブロードジャンプは、PFTが回数(50回)、本番が距離(80m)で決まっています。仮に「90cm」が1回に跳ぶ距離だとすると50回で45mで、本番より短い計算です。ランジは、PFTがその場で行う形で、本番はサンドバッグを担いで前へ進む形です。ウォールボールは回数もボールの重さも本番のオープンと同じですが、本番で決まっている的の高さ(男子3.0m、女子2.7m)は、PFTのページに書かれていません。
PFTのタイムから本番のタイムは求められません。 公式ページは、PFTを体力の水準を測るテストと説明していて、本番の完走タイムを予測するものとは書いていません。換算の式も示されていません。参考までに、日本の3大会(横浜・大阪・千葉)のシングルスのオープンでは、真ん中の人のタイム(中央値)が、男子で1時間33分32秒〜1時間35分00秒、女子で1時間38分08秒〜1時間40分08秒でした。この数字は、公式サイトの結果ページを編集部がAIツールを使ってブラウザで閲覧して集計したもので、全件を人の手で照合した数字ではありません。本番のタイムの目安はHYROXの完走タイムの目安で扱っています。
国によって公式ページの目安の分数が違う
PFTの内容(6つの種目と回数)は、日本・英国・北欧・オーストラリアの公式ページで同じです。違うのは、1人で出る部門の目安の分数です。
公式ページ | 15〜20分 | 20〜25分 | 25〜35分 |
|---|---|---|---|
日本(日本語版・英語版) | オープンまたはプロ | オープンまたはプロ | オープン |
英国・北欧 | プロ | プロ | オープン |
オーストラリア | プロ | オープン | オープン |
ダブルス(30〜40分)とリレー(35〜45分)の行は、4つの国・地域のページで同じでした。
分かれるのは20〜25分の扱いです。日本のページでは「オープンまたはプロ」、英国・北欧のページでは「プロ」、オーストラリアのページでは「オープン」に入ります。違いの理由はどのページにも書かれておらず、どれが正しいと言える材料はありません。
日本の大会に出る人は、HYROX Japanのページの目安を使うのが自然です。ただ、同じ公式のページでも国によって線の引き方が違います。1〜2分の差で部門を決めるための数字ではない、と考えておくほうが安全です。
友人やパートナーと出る人のPFTの使い方
2人や4人で出る予定なら、出る全員が同じ条件でPFTを測り、タイムを並べてみると話し合いの材料になります。ルールブックの決まりと合わせて見ると、次のように使えます。
ダブルス(2人)は、ランを2人で一緒に走ります。 ルールブックでは、2人は1kmの区間を毎回必ず一緒に走ると決まっています。走る距離は1人で出るときと同じ8kmです。種目のほうは、1人が動いている間もう1人が休み、自分たちで決めた距離や回数で交代します。離れずに走る決まりなので、ランのペースは2人で合わせることになります。PFTを測るときに最初の1000mのタイムも控えておくと、疲れていない状態で1kmを走るタイムを2人で比べられます。本番では種目をはさんで8回走るので、そのときのペースと同じとは限りません。分担の決め方はダブルスのルールと分担の決め方にまとめています。
リレー(4人)は、1人あたりの量が少なくなります。 4人のチームで、1人がランを2本(合計2km)と種目を2つ担当します。どのランとどの種目を誰が受け持つかはチームで決められます。走順の考え方はリレーの走順と担当の決め方を見てください。
公式ページの目安は、30〜40分がダブルス、35〜45分がリレーです。ダブルスは種目を2人で分け、リレーは1人が種目を2つ受け持つことまでは、ルールブックで確かめられます。この決まりと目安の分数との関係は、公式ページに書かれていません。
男女のペアで出る場合は、重さに気をつけてください。 PFTのウォールボールは男性6kg・女性4kgですが、ミックスダブルスの本番で使うボールは6kgです。サンドバッグも20kgで、女子のオープンの10kgとは違います。女性が4kgで測ったPFTのタイムは、ミックスダブルスの重さで測ったものではありません。詳しくはミックスダブルス完全ガイドにあります。
1人・2人・4人の出方そのものの違いはシングル・ダブルス・リレーの違いに、ダブルスとリレーの実際のタイムはHYROXのダブルスとリレーのタイムにまとめています。
日本でPFTを受けられる場所と申し込み方
公式ページは、HYROXが毎年、数百のジムを回ってPFTのイベントを開いていると説明しています(HYROXジムツアー)。よくある質問にも、PFTは毎シーズン、世界中のジムで実施されているとあります。ただ、HYROX Japanのページそのものには、日本の開催場所や日程は載っていません。ページの「PFTに申し込む」のボタンから、公式の申込フォームに進む形です。
申込フォームは、国、地域、イベントの順に選ぶ作りです。国で日本(Japan)を選ぶと、地域の選択肢に23の都道府県が並びます。2026年10月5日時点で、イベントが表示されたのは次の4件でした。
開催日 | 時間 | 都道府県 | 会場 |
|---|---|---|---|
2026年10月17日 | 9:30〜12:30 | 高知県 | CrossFit Otoyo Strength |
2026年10月24日 | 12:15〜14:15 | 神奈川県 | Orangetheory Fitness 関内 |
2026年11月8日 | 7:00〜12:00 | 沖縄県 | Banyan Roots Fitness |
2026年11月29日 | 12:30〜14:30 | 東京都 | Orangetheory Fitness 八王子 |
参加費は4件とも700円でした。八王子のイベントを選んだ画面には「¥700」と「No Refunds(返金なし)」が表示され、税込か税別かの表記はありませんでした。残りの19の都道府県は、地域の選択肢にはあるものの、この日はイベントが表示されませんでした。日程は入れ替わっていくので、申し込む前にフォームで今の掲載を確かめてください。
フォームについて、申し込む前に知っておきたいことをまとめます。
- 画面の言語はドイツ語、英語、オランダ語、ポルトガル語から選ぶ形で、日本語はありません
- 入力するのは、性別、氏名、生年月日、国籍、メールアドレス、国などです。Instagramのユーザー名は任意です
- 公開のランキングに自分の名前を出すかどうかを選べます。同意しない場合も結果はランキングに載り、名前が「Anonymous」に置き換わると書かれています。よくある質問にも、PFTには世界のランキングがあると書かれています
- 結果はメールで知らせる、という同意の欄があります
- イベントを選ぶと、会場名、住所、日付、時間、参加費が表示され、支払いに進むボタンが出ます
会場のジムの会員でなくても参加できるか、当日どう進むかは、フォームには書かれていません。気になる点は会場のジムに確かめるのが確実です。
申込フォームのほかに、PFTに関係する情報が3つあります。
- HYROXトレーニングクラブ:HYROX公式は、認定を受けたジム(トレーニングクラブ)の特典の一つに、PFTの実施を挙げています。認定の仕組みはHYROX認定ジムとはで説明しています
- オレンジセオリーフィットネス:日本の公式サイトがPFTを「開催予定」と案内していて、上の4件のうち2件は同社のスタジオが会場です。クラスの内容はオレンジセオリーのHYROXクラスにまとめています
- Amazfitの時計:日本の公式商品ページのスポーツモードの一覧に「HYROX PFT」が載っている機種があります。機種ごとの違いはAmazfitのHYROXモードの使い方を見てください
自分でPFTを測るときにそろえる条件
近くでイベントが無い場合は、公式ページの内容をもとに自分で測ることもできます。必要なのは、1000mを走れる場所かトレッドミル、ローイングマシン、ウォールボールと的です。器具のあるジムは全国のHYROXの練習ができるジムから探せます。
公式ページが条件を示しているのは次の点です。
- ランは屋外か、傾斜2%のトレッドミルで走る
- ウォールボールは男性6kg、女性4kgを使う
- ランジは前へ進まず、その場で行う
的の高さや休み方など、公式ページに書かれていない点は、自分で決めて毎回同じにしておくと、次に測ったときと比べられます。的の高さは、本番のオープンの高さ(男子3.0m、女子2.7m)にそろえるのが一つの方法です。トレッドミルで走るときの傾斜の考え方はトレッドミルでのHYROXのラン練習にあります。
自分で測ったタイムは、イベントで測ったタイムと条件が同じとは限りません。自分で測った結果が公開のランキングに載るかどうかは、公式ページにも申込フォームにも書かれていません。
PFTは、6つの内容を終えるまでの時間を測るテストです。厚生労働省の『身体活動・運動を安全に行うためのポイント』は、新しく運動を始める前に持病の有無や状態、ふだんの活動量を確認すること、ある程度の強度の運動ではウォームアップを必ず行うこと、運動中に胸の痛みや動悸、めまいなどを感じたら直ちに中止することを挙げています。
本番と同じ流れで力を確かめたい場合は、PFTとは別に、本番形式の通し練習があります。やり方はHYROXのシミュレーションのやり方にまとめています。
KEY TAKEAWAYS
- PFTは、1000mのラン、バーピーブロードジャンプ50回、ステーショナリーランジ100回、ローイング1000m、プッシュアップ30回、ウォールボール100回を通して行い、完了タイムを測るHYROX公式の体力テストです
- HYROX Japanのページの目安は、15〜25分がオープンまたはプロ、25〜35分がオープン、30〜40分がダブルス、35〜45分がリレーです。HYROXにタイム制限や参加資格は無く、目安から外れていても申し込めます
- PFTには、スキーエルゴ、スレッドプッシュ、スレッドプル、ファーマーズキャリーの4種目が無く、ランも1kmです。重いものを押す・引く・運ぶ力は測れず、PFTのタイムから本番のタイムは求められません
- 1人で出る部門の目安は国によって違います。20〜25分は、日本のページで「オープンまたはプロ」、英国・北欧で「プロ」、オーストラリアで「オープン」に入ります
- ダブルスはランを2人で一緒に走る決まりです。ミックスダブルスのウォールボールは6kgで、PFTで女性が使う4kgとは違います
- 日本のイベントは公式の申込フォームで探せます。2026年10月5日時点では、高知・神奈川・沖縄・東京の4件が表示され、参加費は700円でした
NEWSLETTER
HYROXの情報を続けて知りたい方へ
練習や大会の新しい記事・最新情報をメールでお届けします。登録はメールアドレスだけで、いつでも停止できます。
ご登録の前にプライバシーポリシーをご確認ください。