ルール · 13 MIN READ
HYROX用語集|ROXZONE・ノーレップ・ウェーブ・Elite 15など、ルールブックと会場の言葉の意味
HYROX(ハイロックス)のルールブックや会場、結果ページに出てくる約30の用語を、出てくる場面の順に並べて意味を説明します。2026/27シーズンの公式ルールブック(英語版と、HYROX Japanが公開した日本語版)をもとに、日本語版での表記と、知らないとペナルティや失格につながる決まりも添えました。ダブルス・リレーだけで使う語も入れています。

HYROX(ハイロックス)のルールブックや大会の会場、結果ページには、ROXZONE・ノーレップ・DNFのような英語由来の用語がたくさん出てきます。この記事は、初めて出る人が目にする約30の用語を、出てくる場面の順(大会と部門→会場とコース→判定とペナルティ→結果)に並べ、それぞれの意味を短く説明する用語集です。
用語ごとに、公式ルールブックの日本語版でどう書かれているかも示します。ROXZONEのように日本語版でも英字のまま残っている語があり、日本語の案内と英語の結果ページを行き来するときの手がかりになります。ペナルティや失格につながる語には、何分の加算になるのか、記録がどう扱われるのかも添えました。友達やパートナーと出る人向けに、ダブルス・リレーだけで使う語も入れています。
根拠は、HYROX公式ルールブック(シングルス・ダブルス・リレーの3冊、2026/27シーズン)の英語版と、HYROX Japanが公開している日本語版です。日本語版の冒頭には、英語版と翻訳版で食い違いがあれば英語版が優先されると書かれているため、シングルス・ダブルス・リレーの用語は英語版でも意味を確かめました。アダプティブ部門の定義だけは、英語版のアダプティブ用ルールブックを確認できておらず、日本語版のみで確かめています(10月2日時点)。
日本語版ルールブックでの用語の表記
公式ルールブックの日本語版では、多くの用語がカタカナか日本語に訳されていますが、一部は英字のまま残っています。英語版の表記と日本語版の表記を並べると次のとおりです。
英語版の表記 | 日本語版の表記 |
|---|---|
Roxzone | ROXZONE(英字のまま) |
No Rep | ノーレップ |
Movement Standards | 動作基準(ムーブメントスタンダード) |
Workout Station | ワークアウトステーション |
Division | 部門(ディビジョン) |
Age Group | エイジグループ(AG) |
Wave start | ウェーブスタート |
Start Tunnel | スタートトンネル |
Timing Chip | タイミングチップ |
Judge / Head Judge | ジャッジ/ヘッドジャッジ |
Race Director | レースディレクター |
Fast Lane / Running Lane | ファストレーン/ランニングレーン |
Time Penalty | タイムペナルティ |
Outside Assistance | 外部からの補助 |
Disqualification | 失格(DQ) |
Did Not Finish | 完走扱いされない場合(DNF) |
Did Not Start | 出走なし(DNS) |
Out of Competition | アウト・オブ・コンペティション(非競技扱い) |
Out of Ranking | ランキング対象外 |
Transition Zone | トランジションゾーン(TZ・リレー) |
You Go I Go | YOU GO I GO(英字のまま・ダブルス) |
大会と部門に関する用語
シーズン(Season)
HYROXのルールはシーズンごとに版が変わり、ルールブックには「SEASON 26/27」のように版が書かれています。2026/27シーズンの日本語版は、シングル・ダブルス・リレー・アダプティブの4種類がHYROX Japanの公式サイトで公開されています。前のシーズンからの変更点はルール変更点の記事にまとめています。
シングルス・ダブルス・リレー(Singles / Doubles / Relay)
何人で出るかによる形式の区別です。シングルスは1人、ダブルスは2人1組、リレー(日本語版では「チームリレー」)は4人1組で出ます。どの形式も、1kmのランのあとに1種目を行い、これを8回繰り返す流れは同じです。3つの形式の違いはシングルス・ダブルス・リレーの比較で詳しく扱っています。
部門(ディビジョン/Division)
性別と使う重さで分けた区分です。シングルスはWomen・Women Pro・Men・Men Proの4部門、ダブルスはこれにMixed(男女1人ずつ)を加えた5部門です。リレーはWomen・Men・Mixedの3部門で、プロの区分はありません。シングルスもダブルスも、スタートは部門ごとのウェーブに分かれ、同じ部門の人だけで一緒にスタートします。
オープンとプロ(Open / Pro)
同じ性別の中で、軽い重さで行う部門がオープン、重い重さで行う部門がプロです。例えばスレッドプッシュの重さ(スレッドを含む)は、メンズのオープンが152kg、メンズプロが202kgです。スレッドプッシュでは、ウィメンズプロの152kgはメンズのオープンと同じ重さになります。ミックスダブルスとリレーにはプロの区分がありません。どちらで出るかの考え方はオープンとプロの比較にあります。
アダプティブ(Adaptive)
恒久的な機能障がいのある選手のための部門で、日本語版では「アダプティブシングル」と書かれています。下肢と上肢(それぞれ重度と軽度)、低身長、視覚障がい、ろう・難聴、神経系障がい(重度・中等度・軽度)、座位(車いす)のクラスに分かれ、部門は全部で13あります。出場には、どれかのクラスに正式に分類されていることが条件です。膝や股関節の手術のような一時的なけがは対象になりません。決まりは専用のルールブック(日本語版あり)にまとめられています。
エイジグループ(AG/Age Group)
年齢による区分で、部門ごとの順位とは別に、年齢区分の中でも順位が付きます。シングルスは大会当日の本人の年齢、ダブルスは2人の平均年齢、リレーは4人の平均年齢で区分が決まります。リレーの区分はUnder 40と40+の2つです。出場できるのは16歳からです。区分の一覧は年齢区分の記事にあります。
Elite 15(エリート15)
そのシーズンのプロ部門(メンズ・ウィメンズ)で最も速い15人が走る、年齢区分とは別のスタートウェーブです。総合の世界王者になり賞金を得る機会があるのは、Elite 15のウェーブに入った選手だけです。リーダーボードで16位から30位の選手が走る「チャレンジャー部門」もあります。ポイントの仕組みはElite 15の記事にまとめています。
WORLDS(世界選手権)とレースクラス
HYROXの世界選手権は、ルールブックでは「WORLDS」と略されています。出場枠は、各予選大会の「レースクラス」(部門×年齢区分)ごとに1つです。枠を得た人には大会後にメールで招待が届き、送信から48時間以内に登録しないと、枠は次点の人に繰り下げられます(ロールダウン)。開催地や出場資格は世界選手権の記事で扱っています。
会場とコースで目にする用語
当日、受付からフィニッシュまでのあいだに出てくる用語です。1本のランから次のランまでの通り道と、そこで出てくる用語を図にまとめました。

タイミングチップ(Timing Chip)
記録を取るためのチップで、受付で渡され、右足首に着けます(HYROX JapanのFAQ)。なくすと弁償の費用がかかり、レース後はフィニッシュエリアで返します。着けずに走ると「出走なし(DNS)」の扱いになります。1チームで使うチップは、ダブルスが2個、リレーが4個です。
リストバンド
受付で渡されるリストバンドは、色で出走ウェーブと部門を見分けるためのもので、レース中は手首の見える位置に着けます。色は部門によって白・グレー・黒のいずれかで、緑が付くかどうかも部門で変わります。HYROX JapanのFAQは、ジャッジが正しい重さを割り当てるために競技中も着けておくよう案内しています。
ウェーブ/ウェーブスタート(Wave start)
全員が一度にスタートせず、一定の間隔で組ごとに出走する方式です。ルールブックは間隔の例として10分ごとを挙げています。各自に公式スタート時間が割り当てられ、事前に通知されたうえで受付でも確認されます。公式スタート時間は腕に見える形で書いておく決まりです。許可なく指定と違う時間に出走すると失格になります。
スタートトンネル(Start Tunnel)
スタート前に集まる場所で、出走時刻の10分前までに入り、係員から説明を受けます。自分のウェーブがスタートしたあとも中に留まっていると、1分のペナルティになることがあります。受付からスタートまでの動き方は大会当日の流れにまとめています。
ファストレーン/ランニングレーン(Fast Lane / Running Lane)
ランコースは線で2つに分かれていて、線の内側にある狭いレーンがファストレーン、外側の広いレーンがランニングレーンです。1kmを4分以内で走るペースの人はファストレーンを、それ以外の人はランニングレーンを使います。HYROXのクルーがファストレーンを誘導しているときは、全員がその指示に従います。
周回(ラップ)
会場の広さによっては、1kmのラン区間を何周かして走ります。周回を数えるのは選手自身の責任で、会場の周回表示の画面は非公式の補助です。何周目でROXZONEに入るかは会場のレイアウトで変わり、例えば千葉大会(2026年8月)のイベントガイドは、シングルスとダブルスのラン1〜7について、INアーチを3回目に通るときにROXZONEへ入るよう案内していました。余分に走ってもタイムは調整されません。周回が足りないと、1区間が4周の会場では1周につき3分、3周の会場は5分、2周の会場は7分が加算され、1周の会場で欠けるとその場で失格です。
ROXZONE(ロックスゾーン)
ランコース、ワークアウトステーションと並んでレースコースをつくる区域で、日本語版ルールブックでも「ROXZONE」と英字のまま書かれています。ランコースからはINアーチを通って入り、OUTアーチを通ってランコースへ戻ります。給水はROXZONEを通るたびに少なくとも1回用意されています。
IN/OUTアーチ
ROXZONEの入口と出口の門です。OUTアーチからROXZONEに入ったり、INアーチから出たりすると、そのたびに2分のペナルティです。こうした違反の多くは、タイミングシステムがチップの読み取りで自動的に検出します。
ワークアウトステーション(Workout Station)
8つの種目を行う場所です。各ステーションには決められたルートで入り、決められたルートで出ます。ステーションの「IN」アーチから出ると2分のペナルティです。使えるのは係員が割り当てた器具・レーンだけで、違反すると1回につき2分のペナルティになります。8種目それぞれの決まりは種目の一覧で見られます。
エイドステーション(給水)
飲み物が用意される場所で、水のほか、スポーツドリンクなどが用意されることもあります。飲み物は飲むためだけに使い、頭や体にかけて冷やすと1回につき2分のペナルティです。自分の補給食や飲み物を使う場合は、スタートの時点から身につけて持ち込みます。持ち物の決まりは持ち込みルールの記事で扱っています。
トランジションゾーン(TZ・リレー)
リレーでメンバーが交代する場所です。次に走る人はハイタッチで交代し、交代の直前まで中に入れず、中で待つこともできません。1人が2本のランと2種目を続けて担当する場合でも、種目のあとに必ずトランジションゾーンを通ってチップを読み取らせます。通らないと自動的にペナルティが科されます。担当の決め方はリレーの記事にあります。
YOU GO I GO(ダブルス)
ダブルスの種目の分け方で、1人が動いている間はもう1人が休み、2人で決めた距離や回数で交代します。休んでいる人は立ったまま待ち、座ったり膝をついたりはできません。ランは2人がそろって走り、片方が先に行くと1分のペナルティです。2人での分担の決まりはダブルスのルールで詳しく扱っています。
判定とペナルティの用語
反則の扱いを表す用語は、結果に何が残るかで重さが違います。判定ごとに結果へ残るものを図にまとめました。

動作基準(ムーブメントスタンダード/Movement Standards)
種目ごとに定められた、正しい動き方の基準です。日本語版では「動作基準(ムーブメントスタンダード)」と書かれています。基準から外れた動き、普通と違う動き、時間で有利になる動きは認められず、その回が無効(ノーレップ)になるか、タイムペナルティが科されます。
ノーレップ(No Rep)
基準を満たさなかったため、回数に数えられない1回のことです。例えばウォールボールには警告がなく、1回ごとに有効か、ノーレップかで判定されます。会場によっては画面に回数とノーレップが表示されますが、これは補助で、正式な判定はボールが当たった的とジャッジの確認で決まります。
警告(Warning)
1〜7番目の種目では、動作基準を満たさない反則があっても、種目ごとに最初の1回は警告で済みます。2回目の反則からは、その回が無効になり、決められたタイムペナルティが加わります。反則の内容によっては、警告なしですぐにペナルティになることもあります。
タイムペナルティ(Time Penalty)
反則に応じてタイムに加算される時間です。アーチの通り間違いやスレッドの周回不足のような違反はタイミングシステムが自動で検出し、重さの間違いやウォールボールのスクワットのノーレップなどは、ジャッジがその場で科すことがあります。ペナルティの加算や修正は、大会後48時間以内に行われることがあります。主な反則と分数はペナルティの記事にまとめています。
ジャッジ/ヘッドジャッジ/レースディレクター
ジャッジは各ステーションのヘッドジャッジと組んで、選手が正しく安全にレースを終えられるかを見ます。ヘッドジャッジはレースディレクターの指揮下にあり、ジャッジに関することの最終判断はレースディレクターが下します。選手を失格にできるのはレースディレクターだけです。
スクワット深度ボックス
ウォールボールで、しゃがむ深さが足りているかを確かめるために、ジャッジの判断で置かれることがある箱です。選手から使いたいと頼むことはできず、座って休むためにも使えません。
外部からの補助(Outside Assistance)
レース中に、公式のエイドステーション以外で飲食物を受け取ったり、身につけてよい物を他人と受け渡したりすることです。1回につき2分のペナルティで、持ち物の受け渡しは失格になることもあります。ダブルスとリレーのルールブックも、相方やチームメイトを例外にしていません。
失格(DQ/Disqualification)
レースディレクターの判断で、その場でレースを終える扱いです。そのレースの記録は一切受け取れず、ランキングや表彰の対象からも外れます。種目やランを丸ごと飛ばした場合などが当てはまります。
DNF(Did Not Finish)
日本語版では「完走扱いされない場合」と書かれています。ルールブックの§12.3(DID NOT FINISH)は、種目を終えなかった人は記録が付かず、ランキングや表彰の対象から外れるものの、最終タイムなしでレースを続けてよいとしています。一方で§12.1.3は、種目を最後まで終えないことを失格としていて、2つの条文の書き方が違います。どちらがどの場面に当てはまるかは書かれていません。出血や嘔吐などが本人や周りの健康上のリスクになるとレースディレクターが判断した場合は、医療上の理由でレースから外され、リーダーボードにDNFと記録されます。
DNS(Did Not Start)
日本語版では「出走なし」と書かれています。タイミングチップを着けずにレースをした場合に、出走していない扱いとしてリーダーボードに記録されます。
アウト・オブ・コンペティション(Out of Competition)
日本語版の表記は、カタカナの「アウト・オブ・コンペティション」に「非競技扱い」を括弧で添えた形です。完走タイムは記録されますが、公式ランキングと出場資格の対象から外れます。失格と違い、タイムは残ります。ダブルスでは、2人が離れて走った反則が3回を超えるとこの扱いになります。
ランキング対象外(Out of Ranking)
アウト・オブ・コンペティションと名前が似ていますが、別の語です。濡れた人工芝や悪天候など、会場の条件が選手の成績や安全に大きく影響したとき、HYROXが大会・開催日・時間帯の単位で、世界選手権やELITEの出場資格の対象外と宣言するものです。
結果に出てくる用語
リーダーボード(Leaderboard)
レース中に結果が表示される一覧で、種目ごとのスプリットタイムも記録されます。HYROX Japanは、競技中にリアルタイムで反映されるリーダーボードのタイムを、大会の参加に含まれるものとして挙げています。
スプリット(区間タイム)
ラン1本ごと、種目ごとにかかった時間です。レース後は、完走タイムと各ラン・各種目のスプリットタイムをオンラインで確認できます。公式の結果ページ(results.hyrox.com)でシーズンと開催地を選び、名前かビブナンバーで検索します。
Roxzoneの時間
個人の結果ページには、ラン8本と8種目とは別に「Roxzone」の時間が表示されます。例えば千葉大会(2026年8月)のメンズ(オープン)で、真ん中の順位付近にいた1人の個人ページでは、Roxzoneの時間は8分13秒でした。この数字は、公式サイトの結果ページを編集部がAIツールを使ってブラウザで閲覧して集計したもので、全件を人の手で照合した数字ではありません。結果ページの読み方は結果の見方の記事で詳しく扱っています。
KEY TAKEAWAYS
- HYROXの公式ルールブックには日本語版があり、ROXZONEやYOU GO I GOは日本語版でも英字のまま書かれています。英語版と食い違いがあれば英語版が優先されます
- ROXZONEには、ランコースからINアーチを通って入り、OUTアーチを通って出ます。逆に通るとそのたびに2分のペナルティです
- ノーレップはその1回が数えられないこと、警告は種目1〜7で種目ごとに最初の1回だけ与えられるものです。ウォールボールには警告がありません
- 失格(DQ)は記録が一切残らずその場で終了、アウト・オブ・コンペティションは完走タイムが残るもののランキングと出場資格の対象外、DNSはチップを着けずに走った扱いです
- ダブルスはYOU GO I GOで種目を分けてランは2人そろって走り、リレーはトランジションゾーン(TZ)で交代します
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